山田|理系の大学教員|大学発ベンチャー|

理系の大学教員が,高校~大学,新社会人くらいに向けて書いています.会社員、任期付助教、大学研究室運営で得た,当時の自分が知りたかった知識やノウハウのメモ。 大学教員/エンジニア/デザイン/ベンチャー創業/就活 https://twitter.com/yayamadayay

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  • アカデミア向け

    修士課程、博士課程、ポスドク、任期助教~PIまでの主に就活やスキル、マネ知識などのまとめ

  • 就活関係2024

    新卒就活をロジカルに切り抜けるためのコツをまとめました。学部、修士、博士と(転職活動)研究室の学生指導で何度も新卒就活を経験してきました。就活を複雑困難にすれば儲かる人がいるビジネスです。流されず、効率的に通過するためには、事前にしのシステムを理解して対策をうちましょう。

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    社会人向けの色々まとめ。転職,アカデミアへの転職,社会人博士、スキルあっぷなど

最近の記事

大学教員の毒親との見えない闘い

 大学教員は,教育と研究を提供することが仕事です。そして様々な事情を抱える若者(大学生)と関わることが多い職業です。そして大学(大学院)は社会に出る前の若者を最後に送り出す教育機関です。この毒親との見えない闘いとは,毒親に苦しむ学生を少しでも開放するための闘いです。 1)この毒親との見えない闘い   大学教員が学生の保護者と直接やりとりすることは珍しいです。めったに無いのが普通です。そのため学生の親が例えば,いわゆる毒親と呼ばれる特性をもっていて,教員の私が直接やりとりす

    • メールの書き方,今更聞けない。

      「メールってどう書いていいか分からないんです。」   実はこういう学生からの相談がここ数年増えています。これは敬語が分からない,メールのソフトウェアとしての使い方が分からないという意味ではなく,何を書けばいいか分からないという質問です。理由は普段メールを書くことが減っているからでしょう。SNSの発展で,インスタのDMからのライン連絡という流れが支流になったことの影響でしょう。このような通信方法は,会話のように短文を何度もやり取りするのは,コミュニケーションでつながっているとい

      • PDCAサイクルもいいけどDDDDも!

        なんでもPDCAサイクルを回せばいいってもんじゃない!?   なんでもかんでもPDCA, PDCAと意識しすぎて,PDCAサイクルを回すことが目的になり,手段と目的が逆転している人いませんか?   大学生になると何かのきっかけでPDCAサイクルを回せ!と教わると思います。あるいは新社会人で教わるかもしれません。そういう何かプロジェクトなり,試行錯誤が必要な何かの課題を解決するために,もちろんPDCAは大切です。基礎です.略語ができるくらいですから。何事も基礎が大事で,まずはP

        • 自分でエビデンスを調べる癖をつけよう

          テレビをみてへーそうなんだ。 ネットのブログをみてへーそうなんだ。 ちょっとまって! その情報ホント?   重要なことは自分で事実かどうか,エビデンス(証拠,根拠)を確認できる時代です!!    情報化社会と言われてかなりの年月が経ち,個人が多くの情報に触れられるのが当たり前になりました。一方で,テレビやネット広告記事などから,一方的に情報が流れ込んでくる時代ともいえます。基本的に無料で流れこんでくる情報は,それを提供する側に何かしらの利益がある場合が多いです。つまり平等な

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          はじめて一人暮らしする大学1年生人へ

           はじめての一人暮らし,もしご両親もお兄さん姉さんも,近しい人に一人暮らし経験がある人がいない場合,どんな部屋でまず何を買って生活したらいいかわからないですよね。 私もそうでした。家族に一人暮らし経験をする人もおらず,田舎から神奈川/東京と生活する中で,初めての一人暮らしで色々と失敗をしてきました。 私なりの一人暮らしをはじめる上でのアドバイスをまとめました。   1) 何時探す  可能なかぎり早く探したほうがよいです。具体的にいつかといわれると,もうこれは各大学の近くの

          はじめて一人暮らしする大学1年生人へ

          内定式/入社式マウント対策

          内定式/入社式マウントで傷つきたくないあなたへ。  就活が終わり,一息ついたと思ったら内定式,内定者向け懇親会や勉強会,そして入社式と,大学の人間関係と並行して会社での新たな同期という人間関係がはじまります。   この際,会社デビューを達成するためか,内定式や入社式でやたらとマウントをとってくる人がいるやもしれません。そして,そのような人と関わることになり,嫌な気分をした人もいるかもしれません。そういう人の被害にあわないように,私なりの対策をかきたいと思います。   1)そ

          全てに全力100%か80%で数をこなすか

           今回は,色々な仕事(学生でいえば課題,私で言えば研究や論文)に,それぞれどの程度力を入れるかという話です.  全ての物事に全部本気を出して100%でぶつかっていく,そういう根性で仕事ができるのは,体力と時間のある時だけだと思います.それが学生時代なのか,20代なのか30代までなのかは人それぞれですが,永久にその姿勢で進むことは,他の様々な何かを切り捨てるか,相当恵まれた境遇に生まれない限り難しいと思います.  つまり,多くの人の場合,全ての物事に100%で挑むことは,現実的

          全てに全力100%か80%で数をこなすか

          若い人にお願いして教えて貰える能力

          「教えて貰えるなら相手が若かろうと誰だろうと,頭さげて頼むが普通だよ。」   私が学部生や大学院生の際に,60歳や70歳をこえた教授や名誉教授に,試作品をつくる方法について相談された際に言われたことである.    当時私は大学生が自ら自動車をつくってその性能を競い合う全日本学生フォーミューラに出場する車両をつくるサークルに所属していた。日々自動車部品を,設計したり旋盤やフライスで機械加工したり溶接していた。大学内をツナギ姿で歩いているのは日常で,(大変申し訳ありませんでしたが

          若い人にお願いして教えて貰える能力

          大学院での奨学金

           大学院に進学するか就職するかという選択肢を考える場合,大学院進学のお金について課題を抱えており進学を断念する場合があります。大進学によって得られる学びやメリットを比較するとともに,学院で実際にかかるお金,支出だけでなく,奨学金について知って検討してみてはどうでしょうか。 大学と大学院での奨学金の大きな違い  大学4年間の奨学金と大学院2年間(あるいは博士)の奨学金の大きな違いは,親の収入の影響です。大学生は未成年のため(場合が多く),親の年収により奨学金を受給できるかど

          会社選びの5W1H

           学生にとっての就職先の会社選びは,卒業後(修了後)の数年の生活,あるいはその先の生活に影響する重要な選択です.そのような選択をする際に,何について考えればよいでしょうか?  そこでオススメしているのが,会社選びの5W1Hです.    学生と面談していると,多くの場合,何をしたいのか,つまりWhatばかりを考えてがちのケースが多いような体感です.もちろん全て検討する必要は必ずしもないですが,一度可視化しておいて,頭の中を整理しておいても損はないでしょう.   会社選びの5W

          決められた時間に会社に行くスキル

          仕事で必要なスキルの1つは、 「毎日会社に決められた時間に行く」?    社会があり組織があり,時間がある.人間は1人でできることは限られているので,社会構造や組織,チームをつくって連帯して活動しています.数名のチームから数千人規模まで様々あります.そういう複数人の組織で活動する場合,まず初めにもとめられるスキルの1つが, 「毎日会社に決められた時間に行く」ということだと考えています.   毎日会社に決められた時間に行く  多くの場面で,日本において社会人に求められえる

          決められた時間に会社に行くスキル

          本屋さんで平積みされている学習本

          「今何を学ぶと将来役に立ちますか?」 「一番将来有望な仕事はなんですか?」 というような質問を進路指導の一環で受ける場合があります。  そんなことは私には分からない。未来のことなど分からないからです。ただし、私自身が意識していることが1つあります。   それは、「本屋さんで目立つところに平積みされているような学習本の分野は、努力の天才と戦うことになる分野」ということです。   本屋さんで平積みされて誰もが知れるようになっている分野は、多くの人がそれに時間を費やし努力している

          本屋さんで平積みされている学習本

          履歴書の写真をスタジオで撮影

           就活で,身なりや所作は,きっと関係あると思います。   「話の中身で判断して欲しい!」と思うかもしれませんが, 面接官からすると,それだけで判断するほうが難しいかもしれません。   新卒採用の面接や面談は時間が限られています。つまり単純な接触回数が少ない就活という特殊環境です。そのような場合は,どうしても初対面の印象が、その人への評価の大部分を占めてしまいます。これは様々な研究でも証明されている事実です。   おおざっぱに言えば,   見た目の印象>>話かたや所作>>実際の

          尊敬する人のオススメの本

          本を選ぶときどうしていますか?   自分で本を選ぶと,なんだか似たような話題や分野の本を選びがちです。 無意識のうちにそういうフィルターがかけられているかもしれません。   私は自分で選ぶ本も読みますが,尊敬する人が選んだ本も読むようにしています。   自分では選ばない本は,考えかたや視野を広げる切っ掛けになる可能性があると考えています。   あるいは,その道のプロが勧めする本であれば,効率的に学習できるかもしれません。    仕事術的な本は,現役世代の少し役職の高い人のオス

          論文は投稿しないと掲載されない

           当たり前ですが,チャレンジしないと成果は得られません。   論文を投稿する,国際会議(英語で研究を発表する)に参加申し込みをする(英語の予稿論文を出す)ということ自体が,学生にとって大きなハードルであり,また成長の機会でもあるとおもいます。   教員目線からいえば,卒業や修了の必須要件ではない,論文の投稿や,国際会議への参加は, 論文を投稿した時点で100点満点,国際会議の会場に立った時点で120点満点のように,そこに到達した時点で素晴らしい成果だと考えています。   そ

          巨人の肩の上に立つ

           Google scholar のトップ画面に書かれている言葉です。 色々と訳し方はありますが,「巨人の肩の上にのる矮人」(訳し方色々)という言葉は、西洋のメタファーであり現代の解釈では、先人の積み重ねた発見に基づいて何かを発見することを指す。(Wiki)   大学生に向けて端的に書けば、「本や論文を読もう」です。   大学生になったのだから、身近に手に入る情報、SNSの広告に出ているような情報だけを鵜呑みにするのは、損ではないか? と言い換えてもいいかもしれません。