音楽シリーズ 星々の記憶 第3回 TEMPURA KIDZという星
ごきげんよう、YAYAです、てんてん!
さて、このてんてん!という挨拶ですが、これはかつて日本に存在した(?)TEMPURA KIDZというダンスユニットの挨拶なんです。
存在した(?)としてるのはどうもメンバーが今個人個人で活躍し、卒業したと表記されているため実質グループとしては今活動してないんですかね。
今日はそのTEMPURA KIDZについての記事を書きたいと思います。
TEMPURA KIDZはきゃりーぱみゅぱみゅのバックダンサーだった子達によって結成された原宿系ダンスユニットです。きゃりーの初期のライブ映像を観てもらえれば映ってると思います。
ちなみに今大人気の新しい学校のリーダーズのメンバーもきゃりーのバックダンサーで実質同期というかよく一緒に映っている動画が見られます。
私の中では新しい学校のリーダーズといえばこのTEMPURA KIDZとセットで姉妹グループというかライバルグループというかそんな認識でした。
そんなTEMPURA KIDZですが、やはり私はきゃりーぱみゅぱみゅ経由で知って、youtubeのジャパニーズテクノポップmix等の動画で曲がmixされていて聴くようになりました。
最初はほぼ子供の声を加工してる感じで、虫が歌ってるみたいという印象でした。
だけどダンスが凄いんですね。当時小学生だった子達がピコピコサウンドに合わせて数秒の中に身体の色々な部分を使って一糸乱れずに踊るんですよ。それだけじゃなく「顔ダンス」といって表情も次々と変わるコミカルさがPOPなグループでした。
そんなコミカルなダンスは日本だけでなく海外からも評価されていて、国外のイベントにもよく出演していました。外国の人からすると、獅子舞とかタケノコ族的な得体の知れないものがkawaiiクールジャパンのポップスと融合して見えたのかもしれません。
日本のkawaiiポップな世界観って色彩的には浮世絵の頃から連綿と受け継がれている感じはします。ちなみにかつて日本にYMOのコピーをする小学校バンド、コスミック・インベンションがいましたが、TEMPURA KIDZは平成のコスミック・インベンションだと感じます。
それでは、そんなTEMPURA KIDZのメンバーを紹介します。
KARIN
小学3年からダンスを始めていて、ムードメーカーで甘えん坊なキャラだったそうです。この子は表情が豊かで他のアーティストのpvに出ていても一瞬でわかります。最初はダンスだけ担当だったんですけど、だんだん歌唱やラップパートも増えています。
あとはSNSでオシャレなファッションセンスが見られますし、メンバーのP→☆と仲が良くて微笑ましいです。
現在はアイドルの振付をやったりしてるみたいです。
YU-KA
個人的に一番推しメンバーです。顔が好きです。グループのリーダーで歌唱も担当してたのですが、声も表現力もかっこよくて実質イケメン担当でした。特に「Dreamy Wonder」のPVはリーダーのかっこよさが光っていると思います。SNSでは読んだ本の感想なんかも投稿していて、感受性が豊かな面が窺えます。現在もソロで曲を出したりしてます。
AO
私はAOさんは一番化けたなと感じるメンバーです。失礼ながらまだ小学生、中学生の頃はみんな似たようなメイクや髪型だったため、そこまでぱっとしないというかこんな子いたっけ?みたいな認識でした。だけどメンバーが高校生になった辺りからAOさんは目を引くというか曲によってはこの曲はAOさんが主人公なんだなという魅せ方が増えて来ていて、グループにとってなくてはならない存在になって行きました。たぶんめちゃくちゃ努力されたんだろうし、メンバー同士一緒にやっていく中で刺激もあったんだと思います。今も女優をやっていますが、年々光っていってると思います。
P→☆
推し、というわけではないですが、彼は日本のダンス・エンタメ史として紹介しないわけにはいかないでしょう。
P→☆ちゃんはメンバー唯一の男子でした。結成当時からセンターを務めていて、表情豊かでキレキレな動きが印象的でした。とにかく彼はTEMPURA KIDZ以外にも他のダンサーの企画やイベントにも多数出演していましたが、彼にしか目がいかないくらいの存在感で、きっとこの人はエンタメの世界で生きるために生まれてきたのだろうなと感じます。
今もYOSHIKIがプロデュースのグループにいますが、TEMPURA KIDZとは全く系統の違うグループにも関わらずサムネだけで、あ、P→☆ちゃんだ、と分かりました。きっと彼は数年後三浦大地を超える日本のポップスターになっている気がします。
NaNaHo
最初に卒業したメンバーですが、紹介します。私が高校生の時、TEMPURA KIDZの公式LINEを追加していましたが、公式LINEのお知らせは大体このななほがやっていました。なのですぐ名前を覚えてたのですが、そんなある日女優の道に進みたいとグループを卒業するお知らせが届きました。
だけどとても楽しそうに踊っていたり、お母さんがダンスの先生だったりとずっと携わっていたものから自分の道に進もうと決断したのはとても勇気のあることだったでしょう。彼女が卒業してから出た「Brand new way」という曲はきっとメンバーとななほさんのことを歌ったのだと考えています。
こんな感じのTEMPURA KIDZでしたが、日本のカルチャー文化史としてこのまま忘れられるのは少し悲しい感じもします。いっし乱れぬ細かな動きという今では高校生ダンスでもお馴染みになっているスタイルはあれは日本人ぐらいしかできないでしょう。
外国人には他者と協調しながら緻密な動きを極めるというのは気質的に結構苦手だったりします。これは留学してみて私が感じたことです。
なので日本人のダンスはある意味職人芸でもあるわけです。そしてそんな和製ポップスをきゃりーぱみゅぱみゅに続き、世界に拓いていったTEMPURA KIDZは日本文化史の伝説的グループと言って良いでしょう。
それでは、YAYAでした!また今度!