音楽シリーズ 星々の記憶 第6回 うたたPという星
ごきげんよう、YAYAです。
はいはーい!さあさあ皆さん、前回に続いて今回もボカロPの紹介をしていきます!
今回は最も私の思想に影響された楽曲シリーズについてご紹介したいと思います。
それこそがボカロPのうたたP、モノガタリストの鳥居羊、イラストレーターのwoguraによる「幸福シリーズ」なのです。今回はなので実質この3人による幸福シリーズという星が副題となります。
まず、うたたPさんですがこの方は初音ミクでトランス音楽を作ったミクトランスの伝道者とも呼ばれる方でカリフォルニア在住でEDMやトランス音楽を得意とする方なんです。
そんなうたたPの曲にモノガタリストの鳥居羊さんが歌詞を、イラストレーターのwoguraさんがイラストを描いて「こちら、幸福安心委員会です。」が投稿されました。(その前からもこの3人による楽曲はいくつかあります。)
私がこの曲を知ったのは中1の時、レコチョクのおすすめで紹介されていたのがきっかけです。そこには当時「ちょっと怖い曲」として紹介されていました。
この頃の私の「怖い」の認識は心霊系とか犯罪的なものでしたが、この曲の歌詞を見て驚きました。
以下に貼っておくのでぜひ見てみてください。
どうです?
要約すると、幸福という誰もが当たり前に望む、しかし定義が曖昧なことが義務という絶対的な世界観の中でそれを果たせないものは死刑という歌なんです。
なんだこれは!と驚きました。こういう理想的なはずなのに少し狂気を含んだ世界観ってなんなのだろうと私は調べ、「ディストピア」という言葉を知りました。
当時のイメージはナチスとかきたちょーせんとかのイメージで、そこからジョージ・オーウェルの1984年やアンドロイドは電気羊の…とか時計じかけのオレンジとか華氏451°とかを知りました。
そして自分が子供の頃から少しずつ感じていた世の中の違和感はこの世がディストピアだからであり、また多少ディストピアにしておかなければ人類全体の幸福にはならないと考えるようになりました。
これは資本主義や共産主義とは違って、幸福義務思想といって、人間は幸福が義務であることが前提で存在しており、だからこそ他者を不幸にしてはいけないし、自分自身も不幸になってはいけないと自分に義務付けています。(だからこの思想を人に押し付ける気もありません。)
そんな幸福安心委員会はノベライズ化されまして、そこからもこの思想にズブズブ浸かって行きました。
しかも人類の繁栄・平和・幸福を研究するPHPから出たのは皮肉なものです。
それはまず鳥居羊さんの文才にあるわけですが、更にwoguraさんの可愛さと狂気の二面性のあるイラストもキャラクターデザインも作品を追う要素となりました。
うたたPさんの音楽はとにかくバキバキピコピコが素晴らしく、あの時Perfumeとこのシリーズばかり聴いていたから私はテク脳になった気がします。
この幸福シリーズ、もちろん幸福安心委員会だけではありません。
「永遠に幸せになれる方法、見つけました。」はブードゥー教を題材にした楽曲で残酷さがありつつも中毒性が高いです。未だにあの呪文を間違えたことがないのが自慢です。
「一途な片思い、実らせたい小さな幸せ。」という曲はこれまた私がヤンデレという言葉を知った曲で小説も出ていますが、とにかくヤンデレなMAYUちゃんに惚れ込んでしまいました。あの小説は何回も読んだのでそのまま私の恋愛観の下地になってしまっています。のちに知る曲になりますが、この曲は平成の「好き好き大好き」だと思います。
またこの幸福シリーズが収録されたアルバムはもう何回も聴いたので青春のアルバムの一つになってしまっています。
今でも3人とも個々に活動してるので是非見てみて欲しいです。
とまあ、こんな感じでしたが、現在私が書いている小説も「本当の幸福」というものがテーマになっていたりします。実はこの幸福シリーズに出会ってから、私が好む作品のテーマはどれも、管理され歪んでいるかのような世界とそれでも幸福を求めようとする者というものばかりです。
それはきっと私自身がこの世界のあらゆる認知的不協和に違和感を感じつつも、それでも幸せでありたいし、また他者を幸せにしたいと考えているからだと思います。
これに対する答えが見つかる日が来るかはわかりませんが、中学の時にこのテーマを投げかけ、ここまで生かしてくれた幸福シリーズは私にとっては運命的なものだったのでしょう。
だから私は今日も自己に語りかけます。
幸福なのは義務なんです。
幸せですか?義務ですよ?
果たしてますか?
以上、YAYAでした!また今度!