寝かしつけ時の虚無から生まれいでしもの
虚無なのである。
表題の通り、寝かしつけ時の私の心のありようである。
ちなみに言葉の感覚としては
ではなく、
こちらのほうが近い気がする。
本日は1歳息子ニコシタに猛烈な目ヤニが発生。
他の赤ちゃんたちにうつるものだといけないからということで病院受診。どうやらそうではなく、ゴミか傷の可能性が高いということで娘コシタは巻き込まれずに保育園登園。
ニコシタは念の為休み、という1日だ。
昔友人の飼っていた小型犬が目に何かがあって目ヤニがすごいことになっていたが、人間にもこんなに目やにが出せるのかと感心した。
友人の犬は目ヤニが毛にこびりついて目が開かなくなったりしたようだが、ニコシタも寝て起きたらまつ毛がすごいことになっていた。
大事ないようでよかった。
というわけで、雨も降っている本日は自宅保育である。
そうなると何が発生するか。
体が疲れていないのに頭が疲れていて、眠たいのになかなか眠りにつけない系昼寝タイムが発生するのである。
これが本当に大変。
(寝かしつけ開始)
うぇーん!
お、眠いのかな?よし、寝るか。布団行こう。ごろり。
うぇーん!
お、寝れないやつか?お腹トントンしてやろう。トントントントン。
うぇーん!
お、泣きすぎて寝れなくなってるやつか?奥の手のおしゃぶり(通称:ちゅっぱ)を入れてやろう。よいしょ!
うぇーん!
お、ちゅっぱぶん投げたな。混乱してるのか?よし、母が抱っこしてやろう。先日激しめの腰痛になったが、コルセットを手に入れたのでいけるぞ。よいしょっと。スクワット開始だ。
うぇーん!
はぁ、まぁ、あんたぁとりあえずだまって寝んさいや……
うぇーん!
変な歌歌ってやろう。ねんねんね〜ねんねんねん〜ねん〜ね〜〜〜
スヤァ・・・
お、寝たか?でも鼻がブヒブヒ言ってるから、母はまだ油断しない。もうちょっと深い眠りに入るまでスクワットを続けるぞ。
スヤァ・・・
お、これはいけるか?
よし。頭を支え、膝を折り、異変なし。ちょっと前屈み、母は手をつく、異変なし。よし。まずお尻を下ろして……
うぇーん!
(開始時に戻る)
(Repeat ×3)
これ、おそらく普通のよくある寝かしつけ。
経験者の多くは繰り返しに入るたびに無か怒り、悲しみの感情が増えていく体験をしているのではないだろうか。
(多分このタイミングで愛おしさが増える人は少ないと思う)
子供はかけられる言葉、行動に潜む感情に敏感だ。
無、怒り、悲しみ、寝かしつけに関してだけいえば、この3つから選ぶなら私は無を選ぶ。
本当は瞑想に入れるくらい集中できれば有益な時間になっていいのだろうが、観察という先方にベクトルを向ける必要が大いにあるため自分自身に集中するのは難しい。
私の場合のここでいうところの無というのは「何も考えない」をする時間ではなく、「どこまで当たり前だと思っていることを消して考え事をできるか」という思考実験に近い。
今日は本当にうまく寝入れなかったようで、1時間半程付き合った。
その間、「人間はこんなに長時間泣いていて、どうして生き残れたのか」というところに思いを馳せていた。
原始時代など、獣と向き合っていた時代も人間は赤子から始まる。
そして育ち、大人になり、また赤子を産んで育て、数が増え、人類は生き残ってきた。
人間は牙も羽も鰓もなく、非常に弱い生き物だ。
だから道具と集団を作ることで生き残ってきたという。
そんな団体の中には常に赤子がいただろう。
1時間も泣いてみろ。
肉食動物に正確に場所が伝わる。
赤子個人としても、群れとしても生存確率が激減しそうだ。
他の動物でこんなに大ボリュームで、長時間泣き続ける生き物を私は知らない。
なぜ人類は生き残れたんだろう。不思議で仕方ない。
寝かしつけとか関係なく、太陽が登ったら起き、眠くなったら寝、暗くなったら眠る、だと泣き続けないんだろうか。
そうなると夜泣きもなかったのか?
……なんてことを考えていたら、なんとか息子の抱っこからのお布団着地・入眠継続に成功。
全く調べ物ができない中のただの思考実験。
虚無の時間だからこそできる、仮説立ての筋トレ。
有益なような、全く無意味なような。
豊かな時間であり、謎の時間、寝かしつけ。
ポッドキャストを聞くなりもっとこの時間をインプット時間として活かすこともできるんだろうが、子供と向き合う時間としてそれはそれで大切にしたい。
でもできれば、20分ぐらいで寝ていただきたい。
頼むよ。
本当に頼むよ、ベイビーたち。
あ、泣いてる声がする…………
いただいたサポートはコシタニコシタのオチリを守るステキオムツか、コシタニコシタの笑顔を作るナニカに使わせていただきます!