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ICUからの脱出

朝一に病院から電話がかかってきた。

コシタがICUから出ることになったぞ、と先生からのご連絡。

えっ!唐突だね!
やったー!

午前中にペーパードライバー教習でヘロヘロになった(慣れないと集中力消耗するね)体を引きずって、午後から面会。

ICUを出たということは、入院セットを持っていかないといけない。
(ICUはオムツとおしりふき以外は外部からの持ち込み不可)

ちょうどオムツもなくなってたので、

右手にオムツパック、左手に服やタオルなどの入院セット、背中におくるみと私のパソコンという、小学生でランドセルじゃんけんに負けた子のような大荷物でバス&電車移動。

一瞬、車で行くか?と思ったけど、まだ早い。
まだニュースになりたくないので、時刻表を調べながらせっせと移動。

酸素の数値は落ち着いたらしく、呼吸補助のチューブは抜け、鼻からは薬注入用のチューブのみ。

腕の点滴も両腕で固定されていたところから、左手のみと身軽になっていた。

約3週間のICUから出た元々小さかった体は、改めて見たら更に小さくなっていた。

生後4ヶ月半だが3100g。

ぷりぷりだったお尻が、若干……水分の抜けたイチジクみたいになってるのが痛々しい。

しかしそれはそれで、それはそれなりに、コシタは元気だ。

自由になった手を伸ばし、もそもそ動いている。

3週間も固定されてたの、しんどかったよなぁ。

コシタのいる4人部屋は全員赤ちゃん。
1人が泣くと、全員泣く。

もちろんコシタも泣く。

しかし、全員心臓疾患持ち。
泣いてはいけないのである。

看護師さんが

「リレーですよ、リレー」

といいながら、一人一人抱っこして泣き止ませていく。

私もコシタ=ダッコスキーさんを

ベッドに置く→泣く→ダッコ→寝る→ベッドに置こうと点滴のラインを整理しようと前かがみ→泣く

のループに入る。

腰が痛い。

寝なくてもいいのだが、他の子の泣き声に影響されないように、あやしながらいろんな歌を歌う。

世にも奇妙な物語イントロの鼻歌で寝たのは予想外。

King GnuのTokyo Rendez-Vousだと、なぜか顔をじっと見られる。
ここ、埼玉だからかな。

今のところ一番安定して落ち着いてくれるのはハイホー。
私が知ってるのは旧日本語版の歌詞。

ハイホー ハイホー 仕事が好き♪

コシタがワーカーホリックになったら、ワーカーホリックな母ちゃんのせいだ。
ごめん。

なんかもうちょっと平和な寝かしつけの歌を考えておくね。

やー、まずはICU卒業おめでとう!

#子育て #ダウン症 #21トリソミー #完全型房室中隔欠損症 #肺高血圧症

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大下千恵
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