
【ME:I】Sugar Bombのマイクスタンドパフォーマンスが最高という話
恐らくこの記事をうっかり開いた方は、日本最大級のオーディション番組、PRODUCE101 THE GIRLSからデビューした11人組アイドルME:Iのデビューミニアルバム『MIRAI』のカップリング曲である最強究極最高アイドルソング『Sugar Bomb』についてご存じかと思います。
しかし万が一、億が一、全く知らない方がいらっしゃった場合のことを考えて、パフォーマンス動画を貼ります。4分ちょっとで終わるので大変恐れ入りますが、見ていただけたらと思います。
もしご存じの方も、既に見た事がある方も、もう1回見てください。
どうぞ。
最高でしたね。
私が万の言葉を駆使するよりも、見て頂いたことで一発でご理解いただけたと思うのですが、
●爽やかさと切なさと仄かな色気の匂う煌びやかなサウンド
●大人数グループが故のダイナミックさと緻密さを併せ持つダンス
●恋とも友情とも言えない泡沫の様に柔らかく繊細な感情を孕む歌詞
●ME:I!!!!!最高!!!!!!!
…等々、様々な最高ポイントを持つ楽曲で、私は気が付くと動画や音源を再生してしまうほどにずっぽりと曲の持つ魅力の沼にはまり込んでいます。楽しいです。
さてこの最強究極最高アイドルソング『Sugar Bomb』が最強究極最高である理由は数え切れない程あると思うのですが、そのうちのひとつがマイクスタンドを使ったパフォーマンスじゃないかな、と思い込んでいます。
インタビューなどでメンバー(特に海老原鼓)が『難しかった!』『何回も失敗した!』と嘆くこのパフォーマンスですが、動画を見て頂くとわかる通り、その複雑さや難易度が画面越しでは判らないほど、軽やかに涼やかに仕上がっていて、何回でも見返したくなってしまいます。
本noteではこのマイクスタンドを使ったパフォーマンスについて、オタク独自の妄想含んだ事実無根の考察と感想を述べながら、ひたすらSugarBombのマイクスタンドを使ったパフォーマンスは良いぞ!と叫んでいこうと思っております。ダンス素人通り越して盆踊りすら苦手なオタクの解釈ですが、ご笑覧頂けますと嬉しいです。
この先、説明のために動画のリンクを貼ります。
ちょうど見どころから始まる様になっておりますので、ぜひ再生ボタンを押していただけるとハッピーです。
繰り返すようになりますが、ここに記述されているのは個人の妄想です。
色んな解釈があるんだなあ、くらいの気持ちでお楽しみください。
1.手の届かないあなたの甘い瞳
美羽の前に、栞月とすずの手で交差されたマイクスタンド。
動いていない美羽よりも周囲で踊るメンバーに目が行きがちなところ、このマイクスタンドがあることで、思わず視線を釘付けにする凄い効果だと思います。(※いわゆる漫画の集中線みたいな効果があるなって思います。或いは絵画の放射線構図みたいな感じです)
同時に、このシーンでのマイクスタンドは視聴者と演者を隔てる境界線(あるいは檻や鉄格子)の様に私は見えました。
故に、境界線の向こうにいる=手が届かない=手が届かない存在……の様に感じられ、もともと妖精みたいに美しい美羽が、より手の届かない女神みたいな存在に感じられて最高でした。
また、次の節で『(甘く誘う瞳をした人にに夢中になって)毎日探す』と歌う栞月が、甘く誘う瞳をした美羽ではなく、我々と同じマイクスタンドのこちら側にいるのも、シーンの中での物語性を高めているように感じられます。

2.古い世界から新しい世界へ飛び込み
鼓の支える『境界線のようなマイクスタンド』がもう、はちゃめちゃに最高に効果的だなと衝撃を受けたところです。
『(今までの世界で)姿を探す』と歌う栞月と、『新しい世界に迷い込む』と歌う心菜がこのマイクスタンドの境界線で隔てられていることで、栞月側は今までの世界、心菜側は新しい世界……と言うように受け止められる表現が美しい。
またマイクスタンドを超え、栞月と心菜が腕を触れ合うシーンは、メロディーの切り替わりと相俟って、ステージの中の世界が今までの世界(栞月)から新しい世界(心菜)へと切り替わったようにも感じられました。
ほんの短いシーンですが、演劇のワンシーンのようで印象深く、心に強く残ります。

マイクスタンドが境界線ぽいな、と思ったのはオタクの誇大妄想ですが、そんな妄想をしだした根幹には、能舞台での地謡方の扇の役割があります。
なぜ扇を膝の前に置いて待つのでしょう。それは、シテ・ワキと地謡方との間に境界線を引き、結界を結ぶためだと考えられています。能舞台をふたつの空間に区別する場合(Trivia141参照)、その境界を区切るのが扇という訳です。
舞台の上にあるものは、必ず何らかの意味を持たされている。
そんな話をどっかで聞いたことがあります。Sugar Bombのマイクスタンドは境界線だ!というのは完全にオタクの妄想ですが、きっと振付をされた方の中には、マイクスタンドに何らかの意味や役割を持たせてるんじゃないかな……持たされてたらいいな……と思っています。
3.いつか出会うあなたと私
ここまでマイクスタンドは『何かを隔てる境界線』として使われている(※オタクの誇大妄想)、さてはこれからも……?と勝手に妄想していたオタクの予想をいい意味で裏切ってくれたのが、桃奈と璃杏のこちらのパフォーマンス。
マイクスタンドが交差してから、最後に正面から見た時にマイクスタンド同士が重ねられる形で置かれた時点で『足跡を重ねる』と言う表現にぴったりだな、と思うんですが、個人的にこの、『マイクスタンドを交差させる』ってとこも、無茶苦茶歌詞に合ってていいなって思うんですよね。


前段の歌詞の『新しい世界に迷い込んだ(by心菜)』からイメージするに、歌詞の中の『私』は誰かを追いかけて新しい世界に迷い込み、当て所なく彷徨っている。最初は自分の足跡しかないが、やがて探していた誰かの足跡を見つけて、足跡を重ねる様にして踏み出し……。
そんな情景を妄想しながらマイクスタンドの動きを見ていると、
●交差してるマイクスタンド=重ならない二つの足取り
●重なったマイクスタンド=重なった二人の足跡=追いついた
……を表現してるのかも?なんて妄想が出来てワクワクしませんか?
また、そこから続くマイクスタンドを離れた桃奈と璃杏の手が重なり合うのは、足跡をたどっていった先で出会い、一瞬だけ交錯することができたのかな、そうして出会ってしまったことで、心の中で甘い爆弾みたいな感情がはじけて、『体を動かされ』てしまったのかな……とか、後々の歌詞に絡めた妄想考察がめちゃくちゃはかどります。

(後々の歌詞を見ると、きっとここでの邂逅はほんの一瞬、指先が触れ合う程度のことで、ずっとその足跡を追いかけ続けているような雰囲気があって、少し切ないけれど、それでも何度も前へ向かって走り出し、新しい世界に飛び込んでいく感じが良いですよね……歌詞も最高なんだ……)
4.休憩中のマイクスタンドくん
全然パフォーマンス関係ないんですが、ここからしばらく出番のないマイクスタンドくんは両端に置かれています。
ちなみに放置時間は0:41~0:40までの約2分です。
FullCamだと時々見切れるので愛でてあげてください。

5.何度だって飛び込んでいく
最後のマイクスタンドパフォーマンスは本当に曲の最後になります。
ここも最初と同じマイクスタンドを交差させ、真ん中のメンバー(文寧)が歌うのですが、良く見ると違いますね。
最初の美羽のパフォーマンスでは美羽もスタンドマイクのところ、文寧バージョンでは文寧はハンドマイクになっています。なので、スタンドマイク3号は画面の端でお留守番です。

この、最初と良く似ている、まるで繰り返しみたいだけど少し違う(少し発展している)表現が、めちゃくちゃSugar Bombの世界観に合っていて最高だと思っています。
Sugar Bombの歌詞の中には『何度も』『また』『~する度』と繰り返しを感じさせる言葉が何回も出てきます。
それ以外に同じワードも頻出するのですが、決して全部が繰り返しではなく、その中で『迷い込んで』だけだったのが、どんな世界にも行こうという意思を見せ、そして明確に『(甘い瞳のあの人の)足跡を辿る』ようになり……と、少しずつ少しずつ、歌詞の中の『私』が前に進んでいく様子が展開されています。
そんな風にSugar Bombは繰り返しの中での成長と前進の物語ととらえると、ラストのマイクスタンドを使ったパフォーマンスも、振出しに戻ったのではなく、また新しいスタートと、その先にある成長と前進の希望が感じられるような、そんな気がします。
また、Sugar Bombは歌詞の中の『私』の心や体を動かす原動力と表現されています。
そう考えると、ラストにメンバーがやっている大きなSugar Bombがいくつもはじけるみたいなパフォーマンスは、歌詞の中の『私』の中でとんでもなく大きな原動力が働いている……という事を表しているようにも取れるので、最後の最後で踏み出した『私』があのマイクスタンドの境界線を越え、『あの人』の手を取れたのかも、……なんて、楽曲が終わった後の世界へと、妄想と想像と解釈が広がって堪らなく楽しい気持ちになります。

6.終わりに
このnoteを書くために、FullCamをじっくり見返したのですが、あらためてマイクスタンドを使ったパフォーマンスも、マイクスタンドを使ったパフォーマンス以外もめちゃくちゃかっこよくて、一つ一つを考察という名の勝手な妄想をしながら、最高!という気持ちで語りたくてたまらなくなりました。
細かい褒めポイントはたくさんあるのですが、一番今語りたいのは最高の形にくるくる変わるポジションです。フォーメーションの美しさも凄いな、と思ったのですが、見ている人間の視線を誘導する中心の作り方、何列目に何人並べるかで全然変わってしまう厚みと印象等々、全然ダンスは詳しくないのですが、見てて本当に楽しかったのでそのうちまとめて語りたいです。
勿論歌詞も最高だし、メンバーの歌声も大好きです。ビジュアルも最高だし、なんならチッケムもみて……と、たった1曲、たった3分なのに、こんなにも咀嚼し、消化していくのが楽しい作品と出会えて本当に良かったです。
……ただ恐ろしいのは、最高なのはSugar Bombだけじゃないのです。
Clickも見どころが沢山あるし、ME:I verの&MEやCHOPPY CHOPPY、想像以上にtoxicも最高の上に、2ndシングルもそのうち来ると思うと、嬉しい悲鳴が上がります。いつかその辺にも触れたいなと思いつつ、このあたりで筆をおきます。
最後になりますが、日本最大級のオーディション番組、PRODUCE101 THE GIRLSからデビューした11人組アイドルME:Iのデビューミニアルバム『MIRAI』のカップリング曲である最強究極最高アイドルソング『Sugar Bomb』は最高なので、各種動画を見てください。何卒宜しくお願い致します。