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映画のような日常

昼下がり。
気候が心地良く用事を済ませて目的地もなく自転車を漕いでいく。

そう言えばと思い出して。

美術館へ。

「平成」から「令和」へ、美術界を席巻したトップアーティストたちの作品達が集まったジパング展を観に行った。

魔界。

そう言いたくなるほど
作品のひとつひとつのエネルギーに慄いて
ただの紙、ただの木、そう言ってさえしまえるものに確かな命の息吹が宿っていて。
アーティストとは、そういう事かと圧倒された。

あっという間に2時間近く。
魔界に迷い込んだ。

日常の中の非日常。

自分から手を伸ばせば実は近くにそんなものを用意してもらっているのか。

そんな事を思いながら帰り道。
古着屋で服を買う。

一期一会の出会いがあるから古着屋が好きだ。
流行りのファッションでは、なく自分に似合うものを。
試着しながら試していく。
そういうものがあなたらしさを創っていく。
そんな事を考える。

気付けば夕暮れ。
慌ただしい喧騒に飲まれる町の片隅ゆっくりと自転車を漕いでいく。



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