【YAU STAFF HOLIDAY】Vibram FiveFingersで約50kmを歩き、善光寺詣りをしました
先月の3月27・28日のYAUの定休日を利用して、約50kmを歩き、善光寺詣りをしてきました。出発地点は長野県筑北村の西条(にしじょう)。1日目は善光寺街道を辿りつつ、途中で千曲市の戸倉上山田温泉へ向かい、温泉宿に宿泊。2日目は旧北国街道を歩いて善光寺へ行くというルートでした。
今回の目的は「ロングトレイル(ロング・ディスタンス・トレイル)にトライする」ことと「Vibram社のFiveFingersを履いて歩いてみる」こと。
僕も齋藤も山には時々登るけれど、ロングトレイルにはこれまで挑戦したことがありませんでしたし、そもそも“トレイル”と聞くと“トレラン”のイメージが先行するほどあまり知識もありませんでした。
ロングトレイルに挑戦してみたい
そもそもの発端は、昨年11月4日に松本市の信毎メディアガーデンで開催された「Matsumoto Trail Day 2023」に出店させていただく機会があったこと。
「Matsumoto Trail Day 2023」は信飛トレイル(https://shinpitrail.com)や信州のトレイルを盛り上げることを目的に開催されたイベントで、YAUも県内のアウトドア用品店としてお声がけをいただきました。
とても光栄だった反面、キャンプ用品がメインの小売店であることに加えて、ロングトレイルについての知識がなかったために、何を携えて出店すれば良いのかだいぶ悩みました。ただそれがきっかけでロングトレイルについて調べたところ、歩く旅でその土地の自然や歴史文化に触れることができるという、とても楽しそうなアクティビティで、YAUとしても機会を見つけてぜひ挑戦したいねとなったんです。
ロングトレイルのコースは日本全国に数十とありますが、今回は日程や体力や諸々の条件を考え、とりあえずそれらのトレイルコースではなく、県内で歩行距離としてもなんとか頑張れそうな善光寺を目的地として歩いてみようということになりました。
Vibram FiveFingersを履いて歩いてみよう
そんなロングトレイルの挑戦計画を立てている最中に、お客様にBarefootinc Japanさん(https://www.instagram.com/barefootinc_japan/)をご紹介いただきました。Barefootinc Japanさんが日本で唯一の正規代理店となっているVibram社のFiveFingersを含めたフットウェアのPOP-UPをやってくださるということでお話をいただき、YAUとしても是非お願いしたいということで、4月20・21日の土日で出店していただけることに。(イベント詳細は記事の最後に記載しています!)
それならばせっかくだから、そのPOP-UPに先行してFiveFingersを履いて善光寺まで歩いてみよう、ということになったんです。
FiveFingersは、登山靴などのアウトソールで有名なイタリアのVibram社のオリジナルシューズ。その名の通り5本指のシューズで、ぱっと見のインパクトはかなり強めだけれど、裸足に近いその履き心地はとても新鮮で、自然と歩きたくなる靴です。
FiveFingersは、いわゆるベアフットシューズと呼ばれるシューズです。ベアフットシューズは、ソールが薄く、踵からつま先までの高低差が小さくなるように作られており、靴自体をぐにゃっと曲げられてしまうほど柔らかいのが特徴で、それによって「裸足」に近い感覚で歩くことができます。
裸足に近い状態で歩くことができるので、人間が本来自然にやっていたはずの衝撃を和らげるような足の動きができるよう手助けをしてくれます。
現代の靴はソール部分のクッションが厚いシューズが多く、基本的に歩いたり走ったりする際には踵から着地することを想定して作られていますが、ベアフットシューズはそれらのクッションがほぼなく、前足部(母趾球らへん)で着地しなければならない(というかそのように着地しなければ痛い)構造になっているため、これまで使っていなかったような脚の筋力を呼び覚ましてくれます。
Barefootinc JapanさんとのPOP-UPの打ち合わせの際に、初めてFiveFingersを履かせていただいたのですが、その時の感動はぜひお客様にも体験していただきたいと思いましたし、FiveFingersを履いて善光寺まで歩くのがとても楽しみになりました。
僕たちが選んだFiveFingersはV-ALPHAというモデルで、FiveFingersの中でも最もソールの薄いアウトドアモデル。一番裸足に近い感覚で履けるものにしました。低山くらいであれば登れてしまうというもので、山に登ったり散歩したりとオールマイティに使えるもの。滑りにくいので、海で使う方もいるのだとか。
そして善光寺詣りへ
そして3月27日、ワクワクの善光寺詣りの1日目を迎えました。筑北村の西条という善光寺街道の宿場町だったところを起点に、善光寺街道に沿って歩き、JR篠ノ井線聖高原駅あたりからは善光寺街道を外れて、大町麻績インター千曲線へ。峠越えをしたらそのまま戸倉上山田温泉の温泉宿に。ここまでで約24kmの道のりです。
全てアスファルトで、途中歩道のない箇所もあり、十分に気をつけて歩く必要がありました。また、山の中の道には所々溶け残った雪があったり、結構な量の雪解け水が道路表面を流れていました。FiveFingersのV-ALPHAはソール以外水が浸透する素材なので、峠越えの際は雪解け水に濡れながら歩きました。
1日目は体力的に余裕があり、上山田温泉までスイスイと歩けた印象がありましたが、山道での雪解け水による足元の濡れは少し体力を消耗する原因になったような気がします。初日の歩行時間は約6時間でした。
無事に到着した上山田温泉では、宿近くの店のジンギスカンとビールで英気を養い、翌日28日は主に旧北国街道を辿って約25km先の善光寺を目指します。
旧北国街道もそれなりに車通りはあり、歩道がない箇所も多いので、こちらも気をつけて歩く必要がありました。ただ、1日目のような峠越えはなく、善光寺平をずっと縦断していくので、心肺機能の辛さはありませんでした。途中北国街道を少し歩いたのですが、そこは車通りが多く排気ガスがしんどめ。終盤は2日目ということもあって身体の疲労が溜まり、歩行速度がだいぶ落ちた状態で善光寺に辿り着きました。2日目の歩行時間は6時間40分くらい。
ロングトレイルの面白さの一つに、地域の歴史文化に触れられるというところがあります。
善光寺街道も旧北国街道も途中宿場町を幾つか通ります。西条宿、青柳宿、矢代宿。もはや廃屋になっている建物もありましたが、どこも昔ながらの宿場町の面影を少しずつ残していて、当時の人たちが今自分たちが歩いているこの道を同じように善光寺まで歩いていたのだと思うととても不思議で感慨深い気持ちでしたし、当時の人たちは草鞋や草履を履いて歩いていたのだと思うと、現代の普通の靴ではなくFiveFingersで歩くことで、昔そこを歩いていた人たちに思いを馳せることもできたように思います。
善光寺でお参りをするときには門前や堂内への階段を登らなければならないのですが、二人とも壊れた人形みたいな歩き方で上り下り。他の参拝客からの「一体どこから来た人たちなんだ」みたいな視線を浴びながら、無事参拝完了です。
帰りは限界を迎えたので、長野駅から電車に乗って帰りました。
FiveFingersで、身体の前に思考が変わった
結論から言うと、アスファルトを約50km、FiveFingersで歩くのは、慣れていない内はあまりお勧めしません。笑
僕たちがFiveFingersを履き始めたのは2月の中旬ごろ。本当に裸足に近いので、冬の安曇野で履くにはまだ寒く、3月に入ったら訓練と思っていたら、3月の安曇野は何度も重たい雪が降り、FiveFingersを思うように履いて歩くことができませんでした。
善光寺詣りはそんな準備不足の状態で突入し、アスファルトをずっと歩いてしまったので、足への負担は相当大きかった感じがします。齋藤は2日目は終始無言になるほど辛かったようです。
ただもちろん気づきもあって、普段こんなにもペチペチ地面を叩くように歩いていたのかと思うほど足に負担の大きい歩き方をしていたのだなと。途中からは前足部で静かに着地をするように歩くよう意識していました。
そのおかげか、僕は2日間の行程のあと股関節や臀部、大腿部に筋肉痛のような感覚があるのみで、トレーニング後のような感覚でした。普段は店内での仕事でそんなに動かない日も多いし、長野に越してきてからは車移動がほとんどなので、本当に筋肉をあまり使っていないのだなというのも痛感しました。
ただ、慣れていない状態で長距離を歩いてしまったので、本当に無理をすれば怪我に繋がる恐れもあったなと思います。そこは反省。
普段からFiveFingersを履いて、もっと自分の歩き方や走り方を改善していきたいなと思いましたし、それによって自身の身体が健康になればとても嬉しいなと思います。もちろん、FiveFingersを履くことで身体が鍛えられ、歩ける距離がさらに長くなれば、今回は挑戦できなかったロングトレイルのコースにもどんどん挑戦できるようになるなと思いました。
その後、伊那の高烏谷山(たかずやさん)にも登ってみました
善光寺トレイルから2週間近く経った先日4月10日に、伊那の高烏谷山にFiveFingersを履いて登ってみましたが、低山ハイクではFiveFingersはとても快適で個人的にはとても使用感が良かったです。
高烏谷山は登山口から片道1時間程度で登れる山ですが、急勾配の尾根をひたすら登り続けるという山道です。登山客もそれなりにいるので、基本は目の細かい土に所々木の根が露出しているような里山によくある登山道ですが、山頂に近づくにつれて少しずつ岩も出てくるといった感じ。
FiveFingersのV-ALPHAはローカットで、足首が登山靴に比べて自由だし、何より指がそれぞれ独立して自由に動くので、登り降りの踏ん張りで足指がしっかり働いてくれている感覚がありました。また、善光寺トレイルではアスファルトの跳ね返りがかなりしんどかったのですが、登山のようなダートの道ではとても歩きやすく、軽快に動くことができました。なので、僕は今後しばらく低山ハイクはFiveFingersでいってみようと思っています。
4月20日(土)と21日(日)はBarefootinc JapanさんPOP-UPです
さて、来たる4月20日(土)と21日(日)はYAUデッキスペースにてBarefootinc JapanさんのPOP-UPを開催します!(各日10:00〜17:00)
今回の善光寺トレイルハイクや高烏谷山ハイクで僕たちが履いたFiveFingers V-ALPHAをはじめ、Vibram社のFiveFingersの他のモデルや、同じくVibram社のFUROSHIKI、Barefootinc Japanさんオリジナルの子供向けベアフットシューズYUBISUKEの試着販売会となります。
実際に試し履きをして、YAUの敷地内や近隣の自然遊歩道を歩いてベアフットシューズを体感していただけます。この感覚を皆さんと共有できたらとても嬉しいなと思っておりますので、ご都合の合う方はぜひご来店をお待ちしております!
イベント詳細はこちら↓↓↓
大里
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