11月17日(日)志野流香道 特別講座 聞香体験(午後)
11月17日(日)、志野流香道 特別講座 聞香体験(午後)。
曇り空の下、志野流香道の会場に着きました。
小雨が降る中、志野流香道が始まりました。
名古屋の閑静な住宅街の中にある、立派な日本家屋が会場です。
日本庭園があり、窓や網戸が無い、平安時代の絵巻に出てきそうなお宅でした。
香道は2大流派があり、一つが京都、もう一つが名古屋の志野流です。
志野流香道はやっとかめ文化祭の中でも、とても人気なプログラムです。北海道や九州からの参加者もおられました。志野流の稽古をされているお弟子さんでも、お家元の香道を体験することは難しいとされており、やっとかめ文化祭の為に市民向けに特別公開されたプログラムです。
香道は日本三大芸道の一つで、公家や武家の間で楽しまれてきた、高貴で伝統的な日本文化です。
香道を楽しむことを「香りを聞く」と言います。
香木は100年の最月を経た木を使います。
香を通じて、自然からのメッセージを聞くという醍醐味があります。
まず、基本のお作法を志野流香道のお家元から教えて頂きました。
茶道のように、お香を聞く時も香炉という容器を回します。
①反時計回りで2回 香炉を回す
②左手で香炉を受けて、右手を香炉の上に被せて香りを聞く
③2回時計回りで 香炉を回す
香道は、香木の香りを聞き、鑑賞する聞香(もんこう)と、香りを聞き分ける遊びである組香(くみこう)の二つがあります。
午後は組香の体験を行いました。
組香はタイトルがあり、今回は秋の季節の「初冬香」でした。
3種類の匂いを当てるゲームです。
最初に嵐という名前を付けた香木の香りを聞いて覚えます。
次に雲という名前を付けた香木の香りを聞き覚えます。
香りを覚えたあとはゲーム開始です。
香の名前を伏せて、1つずつ香炉を回して、5個の香炉の匂いを聞きます。
5個の中には1つだけ「客」という名前を付けた、今まで嗅いだことが無い匂いが混ざっています。
5個の匂いを推理して、筆で何番目に何が回ってきたか、答えを書きます。
20名の参加者の中で2名全問正解の方がいました。
答え合わせの際に、お家元が習字で全員の名前と回答を書きます。
さすがお家元、とても達筆でした。
答え合わせも丸罰で表現せず、満点の人は「初冬」と書かれます。
私も香りを体験させて頂きましたが、違いは分からず、難しかったです。
ただ、鼻の奥で広がる残り香が混ざって、ブレンドコーヒーの様に、多彩な香りを楽しみました。
お家元より、香道は香りを当てるのが目的では無いとお話がありました。
香りを聞いて、森羅万象と繋がり自然のエネルギーを感じる事が目的であると感じました。
家に帰り、自分の髪やお着物に付いた残り香を楽しみました。
香水の匂いがキツくて、苦手な人もいますが、
本物のお香の匂いは、自然で体に良い匂いがして、心地よかったです。
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レポート:宇宙あさひ
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