そういえば…こんなわたしのあんな頃 さんまさんのこと
二年前のKOC決勝戦を観て以来、Twitterもじんわりと男性ブランコ応援アカに変貌しつつあるこの頃。
もともと劇場に通うほどのお笑いファンではないのですが、子どもの頃からある芸人さんオタクではあり、ようこそ何十年かぶりわたし的お笑いブーム!とひとり感慨にふけっている。
生まれ育ちは関西地方ではないもののTV視聴圏は関西圏だったので、土曜日に学校から帰れば(半ドンSEDAI)お昼ごはんのお供は吉本新喜劇。当時まだ30代か40代ぐらいの若い三枝さんややすきよさんの番組も多く放送されていて、漫才ブームの兆しも関西では感じられるような。
ひと桁年齢の私が大好きになったのは、まだ若手時代のさんまさん!
学年上のお洒落な先輩達が「さんまちゃんカッコいい、おもしろい」と騒いでいて、誰のこと?と不思議に思いながらふと目にした公開収録のお笑い番組で、登場するやキャーキャー歓声に包まれている細身のシュッとした明るい着物姿のお兄さん。子どもながらに落語家さんにこの色は許されるの?と心配になるほどの鮮やかな着物姿。早口でまくしたてるようなしゃべり方、そしてそのたびに黄色い声があがるさまは落語家さんのイメージと違いすぎて驚き、先輩たちの言ってたのはこの人だと確信した。沼の入り口。
スポーツコーナーではもたついている先輩芸人さんの中でひときわ目を惹き、どんな場でも堂々と時には不遜な態度で、それがきらきら眩しく先輩方も『さんまちゃんにはかなわんなー』と許さずにはいられないような存在。
思えば小さいながらもオタク素質に秀でていた私。新聞のラテ欄やTV雑誌で出演番組、関係の深い先輩や同期芸人の番組も調べ(人気者の出演や話題の出たときはタイトルに表示されているとカンを働かせた)てと、なかなかの情報収集能力!当然雑誌でもネクストブレイクタレントとしてとりあげられており、瞬く間に多くの情報を得ることができたあの頃。「三枝兄さん」の後押しなどを知るのは当然もっと後のことだが、『関西からすごいスターが誕生したぞ!見とけ、東京!』といったテレビ業界の勢いのようなものは視聴者にもひしひしと伝わっていた。
そのうちに漫才ブーム、「ひょうきん族」、あれよあれよと全国的なスターが誕生していた。
当時は芸人のステータスがいまよりもずいぶん低く、また関西芸人が全国的なスターになることも難しかった時代。ドラマでも絵にかいたようなこてこて関西弁モブしか与えられなかったような時代に、『天皇の料理番』ではキスシーンもある準主役のような役柄で出演。(図書館でかなりのボリュームの原作(秋山徳蔵さんの伝記)を借りさんまさんの役柄の辰吉がいないぞと不思議に思ってもいた)当初は堺正章さんに似てるね~というだけの登場予定が脚本の鎌田敏夫さんの目に留まり結局ほぼ最終話までの出演になったという、さらにはその出会いが後の男女7人シリーズにつながるというザ・スターな逸話もあるドラマ。(再放送を観る機会があり見直しましたが、ナレーションが渥美清さん、昭和の名俳優も多く出演された情緒のあるいいドラマでした。リメイクもされましたし。観てないけど)
SNSもない時代、雑誌やラジオ「ヤングタウン」で情報収集をしつつ、どんどんすごいことを叶えていくさんまさんにわくわくしながら成長していった少女時代はとっても楽しかったなぁ。
ドラマや映画にたっくさん出続け、「好きなタレント」「抱かれたい男」や好感度タレント1位の座を何年も死守され走り続けるうちに、いつの間にか大御所で「さんま師匠」と呼ばれ、上岡さんの引退年齢を超え70歳に近づいてもトップで走り続けている。若い頃のさんまさんはきっとスターになるだろうけれど、こんなに笑いにストイックだと思ってもいなかった。いつかはブラウン管から消えてしまうのではとも思っていたけれど、テレビがブラウン管から薄型になり、この先もっと形が変わったとしてもみんなの中心にいてひゃっひゃっと笑っておられるのだろう。
そして個人的にすごいことだと思うのは、大阪のおっちゃんおばちゃん、先輩方からは相変わらず「さんまちゃん」「さんちゃん」と親しみを込めて呼ばれていることだったりする。
いつかは引退の日を迎えられるであろうけれど、きっとみんなが笑って迎えられる場を作られるような気がしている。これからもいつまでも特別な存在。これまでもこれからもほんとにありがとうございます。
いま私のなかで一番熱い気持ちで応援している男性ブランコ。この数年で急激に活躍の場を増やし、お笑いの枠にとどまらない活動へと歩んでいこうとしていて、楽しい気持ち、再び。
舞台や脚本・演出、執筆、アカデミックな場にも活躍できる二人にはこれまでのお笑い界で見られなかった景色を見せてもらえるような気がする。お二人もほんとにありがとう、これからがもっともっと楽しみ!
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