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待つ人

 

 照らす日差しが眩しい。

 期待に熱をもった身体に、肌を濡らす水滴が心地よかった。

 待ち人は未だ訪れない。

 乱反射する光に照らされた街の情景は、いつもより輝いてみえた。

 水滴が髪を滑り頬を伝う。

 見上げた空には飛空船が大きな影を落としていた。

 あの船はどこへいくのだろうか。

 待ち人は未だ訪れない。

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