【旅】禅=無?それとも愛?禅寺での禅体験
先日福山を訪れたときに、
「神勝寺 禅と庭のミュージアム」に足をのばしました。
その時に温泉に入った記事はこちら↓
今回はお風呂の後に体験した、禅体験のお話です。
このお寺には「洸庭」という巨大なアートパビリオンが建っています。
全長46m、幅19m、高さ10mの
舟のような建物が、
まるで荒ぶる大海原の上に
浮かぶように建っています。
この建物は鉄骨造りなのですが、
伝統的なこけら葺(ぶ)きで、
全体がサワラ材という木で柔らかく包まれています。
近づいていくと、
その細かさ、美しさが目の前に広がります。
なんだ?これは?と思われますよね。
実はこの中で、禅体験ができるアートパビリオンなのです。
「洸」とは、水が湧き
四方に広がるさまをあらわすそうです。
セッションは1日何回かあります。
上映時間近くに入口にいくと、
係の方が案内してくださいます。
入口はまるで宇宙船の中に入っていくよう。
入るとき、木の香りがほのかに香ってきて、
心もちょっと癒されました。
今回もお風呂同様、貸し切り状態です。
この大きな「洸庭」に今、私ひとり。
中にはベンチがあり、そこに座ってインスタレーションを鑑賞します。
真っ暗闇の中に、水の音、千切れる光、波立つ風景。
その中に浮かぶのは、自分自身が何を感じるかという問いかけだけ。
洸を見ながら、だんだんと私は親のことを考えました。
「人はどこからきて、
何を考え、そしてどこにいくのか」
光や音・波を見ながら
ずっとそんなことを考えていました。
――この答えのない
奥深い意味を探求するのが「禅」だと思います。
禅は無と言いますが、洸庭の中、
私は両親を思い、
その両親の愛に包まれた感覚を覚えました。
禅って、愛なのかもしれない。
一人ではありましたが、孤独は全然感じない
むしろ愛に、守られている、
温かい気持ちになりました。
約20分の禅体験の後、
心も何だか軽やかに温かい気持ちで
「洸庭」を出ました。
日本庭園がとても美しい。
ここは庭がすごくすてき。
島根県の足立美術館のように、
春夏秋冬、全ての季節を体験したい。
そう感じる禅体験でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんは、禅って何だと思いますか?