マガジンのカバー画像

インスタントフィクション【夢と現実の間】

12
筆者が2020年から約1年間、小説執筆前の助走機関として書き溜めた500字程度のショートショート集。作品に昇華していく前段階の着想が散りばめられている。
Noteオリジナルのインスタントフィクションが購読できます
¥270
運営しているクリエイター

#孤独

孤独

水の滴る音。水溜まりに落ちた水の音が洞窟でこだましている。 ここ、何処だ ひどく、頭を殴られたせいか、時間が経ったあとのせいか、自分の頭を撫でるとタンコブが出来ているのが分かる。 ぐっと、両手を握りしめて這いつくばりながら、視線を両手の先に追いやると、微かな光が差し込んで見えた。