伊藤詩織の控訴審判決⑭卒業と動機
【1】伊藤詩織はニューヨークの大学を卒業したのか?
卒業に関して一審の訴状には以下のように書かれている。
おそらくこれは弁護士が訴状として提出したものであろうが、伊藤はイタリアから帰ったあと、ニューヨーク支局でインターンをしているときには、卒業しているものと思っていたのだろう。
また、ELLEのインタビュー記事「#MeToo 伊藤詩織さん、パリですべてを語る」で伊藤は事件直後の心境を語る段で
としている。(しかも実際はuniversityではないcollege。)ところが伊藤氏が山口氏に提出した履歴書には「2015年5月 M大学 卒業予定」とあるという。これはどういうことなのか!?
BlackBoxには卒業直前を臭わす言葉がたびたび出ている。メールも残っているが、卒業したとは書いていない。事件の半年前(2014年の8月)に卒業「間近」と言っている、そもそもこの大学の卒業式は5月である。だから本人も5月に卒業予定と書いているのだろう。
履歴書が正しいとすれば上記の頃は結局前年2014年には卒業しておらず、直前とか間近とすら言えない。
そもそも伊藤詩織は2015年山口氏と会った時、本当にニューヨークの大学を卒業する予定があったのか。
卒業に足る単位を修得していたのか。
メリーマウントマンハッタン大学に入ったのは2013年1月。山口氏とはその年の12月に会い、間もなくイタリアに発って12月の山口が送ったメールにも返していない。
イタリアで1学期間の単位が取れたとしても、そんなに簡単に卒業にこぎつけることができるのだろうか。BlackBoxには「できるだけ学費のかからない別の国の学校で単位を集めて、希望するニューヨークの大学に単位を移行して入学する」ということを考えてスペインで国際関係学を学んだというが、正式に単位が取れたのかどうかわからない。なにしろ鮨屋さんと山口氏の記事の話が難しというくらい母国と隣国の関係に疎いのだ。その前にドイツの大学の話にも触れているが、留学したのかどうかすらもわからない。すでに単位移行で編入している者が、在学中にまたイタリアで単位をとって加えるなどという事ができるのであろうか。アメリカの一般的な留学では単位移行は60単位、約2年分。残り2年は在学でとるが、伊藤は特別なのだろうか。
イタリアから帰った2014年は9月からニューヨークで3~4か月インターンをして、12月末には金欠で帰国してニューヨークにいない。するとニューヨークでの大学在学期間はインターン期間在学していたとしても長くても一年半に満たないことになる。
もし卒業予定がなかったとしたら、たとえ山口氏の口利きであっても、TBSのような大企業に入ることは至難であったろう。しかも伊藤はまだなんの実績もない。山口氏としてはやりとりと履歴書から、当然5月に卒業するものとして考え、支援の方法を考えていたと思われる。
BlackBoxにはアメリカの大学を卒業したあと日テレのニューヨーク支局で現地採用された女の子の話が出ている。
だがこれは卒業していればという話。
結局、伊藤は5月ニューヨークにいって卒業したという記載がBlackBoxのどこをさがしてもない。
メリーマウントマンハッタンの2015年の卒業式は5月22日(金)だが。5月に5/20にまちどりクリニックにPTSDの治療にい行っている。二日後に卒業式に出るのは不可能とは言わないが、5/29にはロイターではたらいている。
卒業したなら証書を持っているはずである。
※ なおモーリス氏も伊藤詩織の卒業に関して詳しくブログで考察を行っているので是非ご覧いただきたい。伊藤詩織さんの考察・時系列
【2】卒業していないとすれば、入社できたか。
これはあくまで仮定の話である。仮に卒業しておらず、5月卒業の予定もなかったとして、TBSに入社できたろうか。
例え山口氏が支援したとしても難しかったと思われる。卒業していればなんとかなったかもしれない。しかし、学費が払えず中退もしくは5月卒業予定でなかったとしたら、さすがのワシントン支局長でも難しいだろう。入社となればTBSのような一流企業で縁故とは言え、実績のない女性がいきなりプロデューサーになるのは無理だろう。
それでも、支局長であれば何か方法があるのではないかと思ったのではないだろうか。しかし履歴書には卒業予定と書いてしまっているため、山口氏は卒業するものとして段取りを考えていた。そのことは4月14日のメールを読むとわかる。
ニューヨークTBSでの正式な面接となれば、卒業証書は必須であろう。それさえあれば、アメリカで職に就いた日本テレビの女子のように入社できたかもしれない。しかし実は卒業していないとなれば、卒業資格以前に履歴書の経歴を偽っていた事がばれてしまう。
実は伊藤は陳述書の中で、「ビザ」と「採用面接」との前後関係について奇妙なこだわりをみせているところがある。
この説明はおかしい。ワシントンで働くからVisaが発給されるわけでその逆ではない。募集はワシントンと特定されており、面接され採用判断はあくまでワシントンでの仕事を前提でVisaが出される。
BlackBoxで書いている話と熱意も内容もずいぶん違う。ロイターでの仕事に満足できず、アメリカで「インターンから始めようと思っていた私にとって、プロデューサーの仕事は願ってもないチャンスだった。ぜひプロデューサーに応募したい。」(BlackBoxp43)とようやく見つけた道ではなかったか。正直ワシントンかニューヨークかなどと選択できる状況ではなかった。
【3】伊藤はVisaについて4/6のお疲れ様メールで打診したが、山口氏は返事をすぐに返さず、もう一度4/14に就職のからんだメールを送っている。伊藤はこのメールをBlackBoxには載せていない。
なぜこのメールを省略したか。これには「合格」に関する打診が含まれている。オファーと聞いていた友人としてはオファーのはずなのに事後に合格って「どういう意味?」という話である。
そのあと4月17日までいったんメールが停止している。警察の捜査中ではあったというがそれならそもそも4月14日、4月17日とメールを返したのは何だという話。
そして4月17日に入院していたと嘘メールの後、4月18日になって
この時期のメールは伊藤によれば素案を友人が作ったものと言われているが、文章、内容を分析するとなるほどかなりおかしい。
おかしい点➀「採用、ないしフリーとして契約をしたいので残りの問題のVISAの話をしようとお誘いいただいたから」
➡そうではなく、山口からしたら伊藤から依頼され応募されたので、支援の話を進めているだけ。伊藤の方がメールで応募し、東京で会うことを望んでいた。
伊藤は仕事をオファーされたと友人に話していた。そのため、Visaのために正式面接、実質「合格」という話があるとすると、友人なら、え?オファーしてるのなら合格も何もないでしょうなぜ今さら正式面接?と受け取ったと考えられる。伊藤も言ってしまった手前否定できない。
おかしい点②:「あやふや」
形式的な正式面接などというものは、ほぼ内定で満額回答なのに「あやふやなご返答」というのはおかしい。性暴力などなかった伊藤なら、山口氏に見捨てられたのではないと知り、驚き、後悔したはずである。そのまま進めばアメリカで仕事ができるかもしれない。しかし、すでに警察に言ってしまった。しかしこれも取り下げることはできる。だがしかし、正式面接となると卒業していなければ採用されない。面接の時期はおそらく卒業式前後となるばれれば経歴詐称になる。いろいろ考えたために数日かかり、結局友人の怒りに任せた文章を添削して送信したのではなかろうか。
おかしい点③「家族に?」
正式面接してもらって実質合格というところまで話をもっていっているので、別に家族に入社できそうですと話しておけばいいだけの話。
おかしい点④「まるで山口さんが仕事の話を持ち出してこのような機会を伺(ママ)っていたように思えてしまいます。」
4/14の山口氏のメールを読んで、山口氏が仕事の話を持ち出してこのような機会をうかがっていたようには思えない。山口氏は最初のやり取りに沿って伊藤が入社してVisaを獲得できるように粛々と動いていただけで、仕事の話をもちだして機会をうかがったようには読み取れない。
以上はあくまで推測だがこのあたりの文章は友人が、伊藤のオファー話を信じ、いまさら正式面接とは何事かという文章を、後から添削したために、一貫性が崩れてしまったのだろう。この文章の構成添削の仕方は肯定をセイテイと読む語学力の伊藤にはできないと思われる。つまり事件の全貌を知る誰かが行ったと考えられないこともない。
以上メールの文面、文言と、大学の在学期間、留学と帰国のタイミングなどの証拠から、疑っただけの事実。
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