伊藤詩織の控訴審判決⑧密室の出来事を科学的に証明する方法
同意不同意について伊藤詩織は語っているようだが、
そもそも伊藤詩織は伊藤詩織は準強姦で訴えており、メールではレイプという言葉を使って山口氏を責め立てたことをBlackBoxに載せている。
そして伊藤詩織は山口氏がレイプしたと告げたメールを、不特定多数の第三者が読む書籍に載せた。このことにより山口氏がレイプ犯と思われた。
だとしたら、このメールを公開し、書籍にした伊藤詩織氏に責任はないのだろうか。
レイプが真実だとするならば、同意不同意などではなく、レイプで裁かれるべきと言えばよい。
ところが山口氏は刑事で不起訴になってしまっているので、伊藤はそれをいえば名誉毀損となる。それで不同意性交の争いとして、話さざる
をえなくなってしまった。
初めてこの事件を「同意、不同意」で聞いた者には話がよくわからない。レイプなら不同意に決まっている。なぜ同意不同意などというあいまいな線上で議論しなければならないのか・・と。
同意不同意というのは証拠が残りにくく、証明が難しい。
釈迦の弟子が昼寝中、通りがかりの女がまたがり性交をした。教団に不犯の戒律があり、まじめな釈迦の弟子に同意があったわけではない。
しかし性交できたという事は勃起したという事であり、この場合勃起していれば同意したといわれるのだろうか。
寝起きの勃起と主張しても、証拠はない。釈迦は「楽しみを覚えなければ不犯なり」としたが、現代の裁判ではこのケースでは勝てない。
山口氏の場合、相手が不合格ですかと言い続けるので、半ばなだめるように相手の誘いに応じたが、嘔吐物の悪臭のため途中で萎えてしまった。この気持ちは中高年男性としては非常によくわかる。情けないきもちになるし、気持ちよくもない。そもそも変態でもない限りゲロの臭いのする女性と積極的に性交したいとは思わない。山口にとっても最初から積極的に望んだ性交ではなかっただろう。
そう考えると山口氏がパンツを持って帰ろうとした話は変態として印象づけるためのものではないだろうか。
さらにこのエピソードはレイプ被害者が相手のTシャツを着て帰るというあり得ない話の印象を消し去ることに成功している。
同意不同意問題とレイプとでは次元が違う。同列に論じることには問題がある。なぜこんな議論を続けるのか。
伊藤詩織が初期からしてきた陳述内容は、レイプであり、そのことは刑事で不起訴となり、無罪となっている。証拠もない。
どちらが本当なのか、密室の出来事は誰にもわからない・・みんなそういう。
ところが・・・密室での出来事をかなりの程度明らかにする方法が一つだけある。
ポリグラフである。
ポリグラフは正確には嘘発見器ではない。
記憶検査法の一種なのである。さらに事件に絡む質問票をいくつか作成し、バイタルサインの変動を記録する。警察が行うポリグラフと質問表による検査は非常に精度が高く、シロなら(特異度)95%以上の確率で割り出せる、被疑者の了承さえ取れれば警察も積極的に活用する。しかも警察のようにきちんとした条件下で行われたポリグラフは証拠として認められる。
つまり二人をポリグラフにかければ脳に刻まれた記憶から密室内の事実が浮かび上がってくる。
山口氏は任意捜査時に協力し、ポリグラフを受けて、白と判定された。そのことは伊藤も捜査員から漏れ聞いて知っていてBlackBoxに書いている。山口氏ももちろんその結果を知っている。
ところが伊藤がポリグラフを受けたという話は聞かない。一般論ではあるが弁護士はポリグラフを受けさせないことが多いという。ポリグラフには本人の承諾が必要なのである。裁判で不利になる可能性があるからともいう。
そのため事件の全貌は浮彫にはならず、控訴審では裁判官の想像で作り上げられてしまった。
またこのポリグラフの結果はBlackBoxに記載されているのみで、民事裁判の経過の中でその話は出てきていない。これはおそらく、山口側弁護士が主張したとしても刑事の捜査資料が手に入らず、裁判に影響がないと見たのだろう。
しかし、いい加減に転記されたような開錠記録が証拠に使われるような裁判だとしたら、山口氏が取り調べをうけ、ポリグラフを受けたことぐらいはアピールしておけばよかったと思われる。
裁判官の妄想を食い止めるのに役立ったかもしれない。
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