脱水予防は「何を、どの程度、どのタイミングで」取るかが大事
非常に暑い時期がやってきましたね・・・。自粛生活でかなり体力が落ちてしまった人もいるのでは?
この時期、特に注意していきたいのは「脱水」ですね。汗をかいていると「ああ、水分不足だな・・。」って思いますが、実は目に見えていないところでもかなり水分が失われています!!
「とりあえずたくさん飲めばいいんでしょ?」「自分は気をつけて水飲んでるから大丈夫。」
って考えてがちですが、実は水をただただ飲んでいれば解決する問題でもないです!
何を、どの程度、どのタイミングで摂取すればいいかが結構大事。
医療現場で働いている僕が、脱水で入院されてきた方の生活を聞いたうえで注意すべき点を考えました。
この記事を読んで、脱水に大事なものが何かを知って、この暑い夏を健康に過ごす助けになれれば幸いです(^^♪
1.まず大事なのは「食事」
最初に脱水予防のために「何を」「どの程度」摂取すればよいか、の話ですが、結論から言うと・・・なんでもよいと思います。(笑)
お水、お茶、スポーツドリンクなどなど・・・
ここで重要な「何」は「食事」です。
そもそも、人は生きていくためにどのくらいの水分が必要であるかご存知でしょうか?
成人の1日の水分の排泄量は・尿:1500ml・便:100ml・汗、呼気など:900mlと言われています。
その為、生きていくためには失われる水分2500ml補う必要があります。「そしたら2500mlも水を飲まなきゃいけないんじゃなの?」
と思いがちですが、水を直接口から摂取する以外にも私たちは
・食べ物の摂取
・代謝での生成(体の中で生成される水分)
でも、水分を取り入れています。食物からは1000ml、代謝水は300mlと言われていますので、飲水では1200ml程度摂取することで十分補える計算になります。
まあ、基礎代謝、生活背景(肉体労働で汗をよくかく、趣味で良く運動をする)、食事内容などで個人差はあります。
また、気温が高くなると水分は失われやすいので普段より多くとる必要はありますが、1.5~2L程度水分を取っていれば問題ないと思います。
朝のヨーグルトや牛乳、夕食のお味噌汁とか飲むだけでも500mlくらいは行くのではないでしょうか(^^)/
脱水症状になってしまった方は、高齢者でも意識して水分は取っていた方は多いですが、どうしても食欲がなくなってしまい「食事量が減った。」とおっしゃる方が多いです。
果物、野菜は水分が豊富なので積極的に取るようにしましょう!
2.「水」を取り過ぎると低ナトリウム血症の危険性がある!
「とりあえずたくさん水飲んでおけばいいんでしょ?」
と考えるのは危険で、水を過度に取り過ぎると低ナトリウム血症に陥り、吐き気、頭痛などをきたす恐れがあります。
慢性的に続くとめまいや易疲労性、重症化するとぼーっとしてしまい昏迷や昏睡などの症状をきたす可能性があります。
「なぜ低ナトリウム血症が生じるか。」という話ですが、水分を多く取ることで血液中の水分が増加します。
血液中にはナトリウムも含まれており、水をたくさん飲むと血管内の水分だけが増えます。そうすると、ナトリウムの量は減っていないのに相対的に血管内のナトリウムの量が不足している状態となります。
そうすることで、結果として低ナトリウム血症の症状が生じる可能性があります。
運動した後、水分を取らないがために頭痛やめまいが出たことはありませんか?
あれは、汗としてナトリウムが大量に出てしまい、低ナトリウム血症となったために起こる症状です。
機序は違いますが、水分を取り過ぎるのも同様で低ナトリウム血症のリスクが潜んでいます!
3.水分摂取は「運動する前」「寝る前」など水分が失われる前に摂取!
最後は「どのタイミングで」摂取するかの話です。
運動した後ってすごくのどが渇きますよね?
それは、言ってしまえば脱水の状態です。
体の水分量が足りないとのどが渇いて水分を欲します。
出来ればその脱水状態にならないためにあらかじめ体内に水分を入れておくことが大事です。
また、特に夜間は脱水注意です!
寝るとき扇風機やクーラーをつけると、非常に空気が乾燥します。
空気が乾燥すると不感蒸泄という人の皮膚から見えない水分が多く失われていきます。
寝ているので水分補給が出来ない・・・。結果として体の中が脱水となってしまいます。
なので、寝る前に水分を取っておくことで、脱水は予防できます。
また、冷房機器を使用する際は同時に加湿器もつけておくと安心かもしれません。
要するに、脱水になるまえに蓄えておくことが大事です。何事も予防の意識が大事!
4.まとめ
脱水予防で重要なのは、
①食事摂取量は維持!取れない場合は野菜や果物で水分補給!
②水分を1~1.2L程度、夏だと1.5~2L程度取る!
③動く前、寝る前に水分摂取! です。
これらを意識するだけで、脱水対策はバッチリでしょう!
自粛生活で、部屋の中に長くいるとストレスや運動不足から体調を崩すことがあります。
体調管理には十分気を付けて、この夏を乗り切りましょう!!