ばね指(弾発指)
整体的見地からのばね指について書いてみようと思います。
まず、指を動かすのは当然ながら筋肉ですが、
その力を指に伝えるのは「腱」です
その通り道でちゃんと動くように押さえつけているものがあります。
それが「靭帯性腱鞘」(じんたいせいけんしょう)と呼ばれるものです。
そこや腱に力がかかって、炎症を起こし、更にひどくなると
引っ掛かりが生じます。
ある程度までは、動いてもそこから動かすと痛みを生じ、それでも動かすと
バキンッとバネ状に動くので「ばね指」と呼ばれます。
症状としては、動かせなくなる場合まで進んでしまう事もあります。
整形外科では「安静」といわれる場合がほとんどです。
ひどい場合はステロイド剤を腱鞘内に注射します(3か月位は楽になる)
それでもダメになると手術で切ってしまいます。
この「ばね指」は上の経過を辿った後、また再発したりして
延々と悩んでいる方が多い症状の一つでもあります。
私がこの症状を見た場合、
「なぜバネになっている部分(指)だけを見て
筋肉の付着している肘や橈骨・尺骨を見ないのか?」
というのが一番不思議に思う所です。
肥厚(繰り返しバキンバキンやっていると関節が厚くなってしまう)
がある程度を超えた状態のばね指に関して言えば、
整体では解決させるのが難しい事もあります。
でもここまで二十数年やってきて、肘・肩・首・上背部
(結果として脊柱と関連するので骨盤も)を正しい状態に戻して、
指を動かす筋肉に対してアプローチすれば改善することがほとんどです。
もちろん完全にとり切れないものもありますが、
楽になる・とりあえず生活するには十分、
という方向性に持って行ける場合がほとんどです。
「では何故整形では肘を見ないのか?」
という質問があるかと思うのですが、現在の保険診療では
患者さんの主訴(どこが痛い・辛い)についてだけ診るので
ばね指をおこしている腱(筋肉)の反対側について診ることは
出来ない(というか普通しない)のです。
ですので、正に木を見て森を見ないといいますか、本当の原因というのを
特定出来ません(整形では 使いすぎ と言われて終わりです)
整体は症状をみるのではなく、原因を探って、
それにアプローチしていくものです。
なので、対処の仕方が全く違っているので、
この様になることが多いと考えられます。
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