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ファーウェイとソフトバンクのお話

足元、ファーウェイの欧州での活動について触れられていたので、ここでも少し纏めてみます。

2020年8月13日の決算発表時に、ドイツテレコムのヘットゲスCEOが現在のファーウェイ製品排除の流れに反対の立場を示し、今後も5Gの通信網にファーウェイ製品を使用していくとのこと。これが何を意味するかというと、現在米国をはじめ、英国、そしてフランスとファーウェイ製品の(段階的も含んだ)排除に向かっている、と以前の投稿でもお話しました。

一方で欧州最大の経済大国ドイツの動向は注目されており、その中でもキープレイヤーのドイツテレコムが今後もファーウエイを使用したい、とのこと。政府による排除だと他社製品への交換にコストと時間がかかることは言わずもがなですし、また英国は完全排除を決めた際に、2800億円のコスト負担とと5Gの商用化が2-3年遅延、と見積もられたそうで。

同時にドイツテレコム社は米携帯3位TモバイルUSの筆頭株主でもあります。2020年8月に米国務省が出した”5Gクリーン通信業者”はファーウェイや中国製品を使っていない、クリーンな通信業者として認定するリストが出来、そこに米TモバイルUSが入らないのか、と見てみたら、直近は入っているようです。(ということは流石にTモバイルは中国製品を使わない、と宣言したことになります)
もちろん親会社のドイツテレコムは、このリストに入っておりません。

日本においては、当初NTTとKDDIのみ、このクリーン通信業者リストに入っており、Sprintの買収と既に売却を決めているソフトバンク社は、やっぱり中国との繋がりも深いし、ZTEやOppo製の携帯を売ってもいるし、入らないのか、と思っていました。そしたら、8月中旬に更新されたリストによると、楽天(あ、ありましたね。楽天モバイルさん)と一緒にソフトバンクも加わった模様。

確かに日本では米国にフォローする動きも見られていますが、例えソフトバンク社がファーウェイ製品を使っていても米政府が直接的にどうこう、出来るわけではないですし。でも今後ソフトバンクから中国企業の通信関連製品(ファーウェイ、ZTE,Oppo等)がなくなるのかも、ですね。

他国だとインドは米国に追随しファーウェイ排除の流れのようですが、アフリカなど中国との繋がりが深い国々はファーウェイ依存がこれからも高まっていくのでは、と見られています。

最後に少し脱線しますが、ソフトバンクが2016年に買収したアームという半導体設計の会社の合弁中国法人(アームチャイナ)で内紛が起こっており、イギリスのアーム本社から中国子会社の呉CEO(アレン・ウー氏)へ解任要求が出たのですが、結局は51%を保持する中国政府系ファンドに拒否された、とのこと。詳細は殆ど明かされてはいませんが、下記情報も補足程度にご確認ください。

アリババとの強いつながりを持るソフトバンクでさえ、中国との経済的な繋がり以外の、政治的・技術的繋がりなどでは、中国にはやはり物言えず、という形でしょうか。結局中国への難癖の要求も含めて、まだ物が言えるのはアメリカ、だけなんですね。




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