コロナ禍での公募増資
先程下記ニュースをみて、自分でも昨年から予想していたものの、それが現実になると、なんとも表現しがたい気持ちになった。
財務基盤の立て直しを急ぎ、コスト削減につながる機器の導入や大阪駅周辺の再開発も進める。1987年の国鉄民営化後、公募増資はJRグループで初めて。公募増資などは国内外で実施し、国内6割、海外4割となる。最大で5266万株を新たに発行、現在の発行済み株式数の3割弱にあたる。調達額のうち、大阪駅西側エリアの再開発に700億円、鉄道運用の効率化に向けたセンサーやネットワーク検査機器などの設備投資、新幹線の新規車両などにそれぞれ300億円を投じる。1000億円は財務基盤の強化に向けて、長期債務の返済に充てる。同日記者会見した長谷川一明社長は増資に初めて踏み切る理由について「財務体質が非常に弱くなっており、次の変化に対応するには増資という形で早期に改善する必要がある」と述べた。
昨年既にJALやANAの公募増資(株を追加発行して、資金を市場から調達する)を進めていた一方で、交通インフラの中でも鉄道は土地など固定資産を多く保有していることから、航空会社のような一時的な破綻?という選択肢は取りにくく、キャッシュフローのやりくりはやはり借入と公募増資しかないのだろうかな、と。一方でJR東・東海・西・九州といった上場できたJR各社は、まだコロナ後の回復で業績が回復すると見込みやすい方かなとも思います。
一方でJR四国やJR北海道など、人口減の地域で鉄道を抱える会社は、メインテナンス費用が賄えないことから、ローカル線が廃線になる地域も増えており、今後のその流れは止まらないのかなと。。
JR東や東海の個別の財務状況も異なるので読みにくいですが、一方で今後鉄道株の株価への下方圧力が少し強まる期間が存在することもあるのかな、と感じました。(リーマンショック後の世界中の規制強化による、メガバンクの数年にわたる相次ぐ増資、みたいなならないことを願っていますが)