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「本を囲んだ語り部屋」2023/9/17 松村圭一郎さん『うしろめたさの人類学』

日曜朝のTwitterスペース「本を囲んだ語り部屋」
9/17は松村圭一郎さんの『うしろめたさの人類学』を取り上げました!!

他者の姿をみつめ、世界の別の姿を描く学問である文化人類学。
この本では「うしろめたさ」という個人的感情にスポットライトを当てて、複雑に絡み合った社会の公平性について考えるきっかけを与えてくれます。

例えば、文化人類学者としてエチオピアから日本を見た著者の指摘にはハッとさせられます。
『私たち日本人は、感情に振り回されにくい「交換」のモードに慣れ親しむことで、自分より弱い立場の人への共感という「うしろめたさ」を覆い隠している』とflier要約にはありました。

「交換」という言葉を投げかけられることで気づく、自分の日常の中にある当たり前の「交換」的行為。そこにどんな「うしろめたさ」を覆い隠しているのか考えるきっかけとなりました。

語り部屋では途中から荒木博行さんにも上がっていただき、文化人類学という視点によって見えてくるものについて語り合いました。

「文化人類学はSF」という言葉を荒木さんから投げかけてもらい、あたり前に気づくための視点についていろいろな気づきがありました。
絶対的価値に対して相対化していくことで気づく違う世界の可能性、しかしその体験は自分を不安にさせることも事実です。何かをよりどころにしていないと生きていけない人間の本能を理解しながらも、2%程度の疑いを持つことが良いバランスなのかもしれないと荒木さんはお話されていました。

文化人類学者のように自分の毎日をフィールドワークしてみると何か面白い「疑い」が生まれてくるかもしれません。当たり前が当たり前でなくなる瞬間、ぜひ体験していきたいです!

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