ボケとツッコミでチームを推進する
はじめに
TimeTree代表取締役の深川です。
このnoteは会社としての情報発信というよりも1個人としてTimeTreeという会社をやりながらこれまで悩んできたこと、反省したこと、気づいたことという観点で書いていきます。
今回は小ネタです。今回はもうちょっと具体的な組織運営というか、チームやプロジェクトを進めるために意識していることについて書きます。
成果物と承認ではなく、ボケとツッコミでチームを推進する
プロダクトの開発や会社の制度企画など、仕事のプロセスってどのように進むイメージでしょうか。
僕はいつもお笑いの「ボケとツッコミ」「お題と大喜利」をイメージしながら物事を進めているのですが、今回はそのコンセプト・その良さについてお話ししたいと思います。
一般的なイメージだと、誰かが企画を作って、それを誰かがレビュー・承認して、その企画に沿って詳細を詰めていき、開発・制作をする。こんな感じでしょうか。
この場合、その都度の企画書などの「成果物」をベースにしており、その成果物はより完成度が高いものが求められ、追加で修正の不要なものであればさらに素晴らしい。というものかと思います。
企画書の時点で完成しており、企画書とその企画を実際に開発・実行するメンバーとの関係が疎な状態と言えます。
でも完成した企画書があれば、人は誰でも同じようにその意図に沿って物事を実行できるのでしょうか?僕としてはそこに疑念がありました。
ツッコミを入れることで自分ごととして想像できる
人の頭は、助走期間・エンジンの暖めなしにインプットをそのまま活用できるようにはなっていないのではないかと思うのです。
「これはどういうことだろう?」「自分がやるとしたらどんなふうにやろう」といろいろ自分の関わる様を想像してみて、その上でやっとリスクや問題に気づいたり、さらに良いアイデアが出てきたりするものではないでしょうか。
そこで、もっとこの「完成に至るまでの関わり」を増やし、エンジンを暖めながら物事を進められないか?と考えて、着想を得たのがお笑いの「ボケとツッコミ」や「大喜利とお題」です。
漫才では、ボケだけでは話が進まず、ボケに対してツッコミが入ることで事態が進展します。そして、観客もツッコミに共感して心の中で自分でもツッコまざるを得ないからこそ話に引き込まれていきます。
企画もツッコんでもらうことで、よりプロジェクトメンバーが引き込まれ、自分ごととして「これが問題では?」「もっとこうしたら?」と考えが進み、いざ実行の段になっても「何をどう作るのか」のイメージが具体的にすでに持てている、という状態になるのではないかと考えました。
ツッコミやすくするために
というわけで僕はできるだけ企画を進める際に「何がやりたいか」ははっきりしているが、それ以外は適度にツッコミどころのある案を持っていくように意識しています。
隙のない完璧な企画だと、ツッコむ気になれないし、ツッコミポイントが見つかっても「これ言っていいのかな??」4と気後れしてしまいます。(そもそもそんな企画書作るのが難しいですが)
逆にただの雑な案だと、どの角度から口出ししていいかわからずこれもツッコミにくいです。
僕が「良いツッコミ」を引き出すために気をつけているのは
何がやりたいか?目的ははっきりしている
そのための方法の大まかな筋立てはあるが課題もある状態
荒くてもA,B,C案など複数選択肢がある
自分でも無茶だなと思っている突飛な案も並べておく
自分が悩んでいるポイントもはじめから挙げておく
といったことです。
やりたいことがはっきりしていると「どうやって実現しようか?」「なんとさ協力したい」という気持ちになるし、良さそうな案・無茶な案と複数並んでいると相対化しやすく、さらなる第三の案も出やすい。
こうしてそれぞれがツッコミを入れると、その瞬間自分ごとになりやすい。
人は自分が関与できることに夢中になりやすいと思います。その方が真剣になれるし、何より楽しい。
というわけで完璧な企画を持っていくより、こういう「関与しやすいプロセス」「転がりやすい企画」が重要だと思います。という話でした。
ちなみに進行しながら脳内でいつもイメージしているのは「内村プロデュース」です。