#4 ホームレスのおっちゃん達に豚汁を配ってた話
冬になるといつも思い出す
今日はその話を書こうと思う。
西成区。釜ヶ崎。ホームレス。
この単語を聞くと誰もが嫌な顔をするだろう。
高校生の時、ボランティア活動をしていたインターンアクト部という部活に入っていた。
部活動に入っていた方が推薦が有利になる。そんな簡単な理由から私は入部した。
活動自体は数ヶ月に一度で、募金活動とか、幼稚園の子達との交流とかだった気がする。
そんな中でもいつまでも忘れれない日がある。
冬の寒い日。
西成区のホームレスのおっちゃん達に炊き出しを行うボランティアをした。
ものすごい数のホームレスの人達がいて、みんな炊き出し目当てに列を成してた。
そんなところにはもちろん女の人なんておらず、小汚い服装のおっちゃんたちがぞろぞろといた。
まるでゲームの中にでも入った気分だった。
別世界。そう思ってしまった。
私は豚汁を容器に入れておっちゃん達に渡す役目だった。
豚汁の量はこのくらいね。って一度しか言われなかった指示の量を1発でいれるのは難しかった。
あぁ、これは少ないな〜。
あ、今のは多かった〜。
そんなことを思っていると、1人のおっちゃんが話しかけてきた。
「俺、これ1週間ぶりのご飯やねん〜嬉しいわ〜ありがとうなぁねぇちゃん〜」って、
私は朝もご飯を食べてきて、今からびっくりドンキーでハンバーグを食べてから、たこ焼きを食べながら吉本を観に行こうとしてるのに、このおっちゃんは1週間ぶりにやっとご飯が食べれるんだ〜と。
でも不思議と可哀想だとは思わなかった。
「そうなんや〜いっぱい食べてね〜」って笑って言いながらちょっと豚汁を多くいれといた。
この時のことはハッキリずっと覚えていて、
冬の寒い時期になると思い出す
あの異臭漂う雰囲気や、世界観、
寂しそうだし、悲しそうだけど、
なんの責任にも縛られてないという
どこか安堵にも溢れたようなおっちゃん達の姿、
私はこれからもきっと忘れないだろう。
元気にしてるかな〜おっちゃん達。
今日はそんな話。
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