わたしはただの人間【詩】
世界は『わたし』に対して、様々な条件を押し付けてくる。息苦しい、不自然。やあ葉っぱさん。キミは何々に分類される何々らしいね。でもそれを知覚する術を持たない。うらやましいよ。
無条件とは最高の自由だ。社会はそれを『理不尽』というけど。
どこどこで生まれた誰々。だから何? 全部たまたまなのに。空間を埋めている空虚な物体。中身はスカスカ。白ちゃけたカニの死骸と同等の。
場所が有限だからケンカになる。でも安心して。海はこんなにも広い。みんなでいこう。
代理の機械ニンゲンは勤勉だ……あれ? どうしたの軋轢ックな様相をかもして。
オイルが減ってお腹がすいたの? そっか、電気もあるよ……あるっていってんのに。
たくさんのスクラップがでちゃった。どうしよっか。あ、海は広いんだったね。
……今日は風がつよいね。
ねぇ、わたしたち、やり直さない?
約束しようよ。もうケンカしないって。
……どうして反対するの?
こんなにもマトモな意見なのに。
なんでいっつも、わたしのこと聞かないの?
……ねぇ。
――――ねぇ!!
ねぇ。
みて……花がきれいだよ。
こんなにも。
どうして。