
還暦メタボ親父のインド・リシケシ “ヨガ道場破り“奮戦記 第1回 まずネパール・カトマンズへ
インド・リシケシは、首都デリーから北へ230㎞ほどのガンジス河上流にあり、“ヨガの故郷”として有名だ。
50年以上前にビートルズが瞑想修行したことでも知られていて、200以上のアシュラム(ヨガ修行道場)があるといわれている。
ヒンズー教の聖地で、リシケシのレストランやホテルでは、アルコールはもちろん、肉類の提供も一切ない。
ヨガ歴15年なのにビギナーの私はオーバーサイズ親父で、インド訪問は3度目。リシケシで3週間にわたり、アシュラム生活を経験した。
3か所のアシュラムと、ヨガ・瞑想体験ができるプチホテル2か所、6か所のドロップイン(1回だけのレッスン)をリポートする。
ネパール・カトマンズから
旅を始めることに
せっかくだからと、インドの前に初めて訪問するネパールへ。
旅行代理店で、成田~カトマンズと、帰りのニューデリー~成田の航空券を購入。カトマンズでの初日宿泊ホテルも予約した。
飛行機が遅延して深夜に到着した場合、宿泊するホテルが決まってないのは、とっても不安。深夜の移動はリスキーだし、空港内で仮眠するのも避けたい。
同時に旅行中の傷害保険にも加入した。海外でアクシデントが起こったとき、費用がどれだけかかるか、予想できないからだ。
ネパール到着後の予定は気分しだい。
インド・リシケシへの移動の航空券などは現地調達することにした。
11月30日
出発当日、朝3時に目が覚めてしまう。いきなり下痢気味。インドやネパールへの旅行で下痢になる話はよく聞くが、出発前から下痢になってしまうなんて、笑い話にならない。
これまでインドへは2回。20か国以上の国を訪れているが、海外で下痢をしたことは一度もないのに。
精神的には非常に前向きで期待いっぱいだったが、体は正直だ。
トイレから戻って寝床で横になって目をつぶると、いきなり不安が襲ってきた。
「本音は行きたくないのかも」と。
プレッシャーで体が嫌々しているのか、歳を重ねて精神的に新しいことにチャレンジするのがおっくうになっているのか。
23日間、日本語が通じない生活を送ることになるのだ……。
空が明るくなってくると不安も吹き飛び、前向きになれた。
ただ下痢の症状は止まらず。成田空港に着いても、調子はイマイチ。
目いっぱい荷物を押し込んだスーツケースを開ける気になれず、ドラッグストアで携帯用のビオフェルミンを購入して飲んだ。
海外での下痢では、下痢止めよりも整腸剤の方がよく効くというのはよく知られている。
ネパール航空434便は午前11時過ぎに出発。
コロナ禍で運航を中止していたが、週3便に復活した。
直行便なのはありがたい。飛行機を乗り継ぐと、同日到着できないケースも多いからだ。
カトマンズ時間の午後4時半頃に到着。
時差は3時間15分。飛行時間は約8時間だった。
ありがたいことにスマホは、現地時間と日本時間の両方を表示してくれる。
ヒマラヤの山々は
雄大で神々しかった
カトマンズ空港では、ヒマラヤの雄大な風景が出迎えてくれた。
ただ、ヒマラヤのパノラマがしっかり眺められたのはこの時だけだった。
空港を出てSIMカードを購入。出発前に送付したLINEやメールのメッセージの返信が続々と表示される様子は、気持ちいい。
カードの価格は一週間分で4ドル。間違えて1ドル札を5枚渡したら、1ドル返してくれた。正直な対応で、嬉しくなった。
<以下次号>