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交流の場でもある消防団活動
村民インタビュー第9弾は、伸さんの同級生で同じく金野地区在住の山澤隼人さんです。
村の雰囲気
―――泰阜村ってどんなところだと思いますか。
隼人さん:「泰阜村が」ってのはわかんないですけど、住んでる金野地区は結構仲良いなって思います。ひとりひとりの間柄が近いっていうか。
―――外から移住してきた人も多いと聞きましたが、そういう方々と、ずっと村に住んでいる方との関係性はどんな感じですか?
隼人さん:隔たりとかも特になく基本的に仲が良いと思います。うちの地区がたまたま明るい人が多いのかもしれないですけど、仲良くやってますよ。
―――仲の良さを実感するエピソードはなにかありますか?
隼人さん:例えば消防ですね。消防団の中でいろいろな話が出来るし、相談をしたら快く応えてくれます。昔から知っている人も多いから、自分のことをよく分かってくれている感じがします。
地域の消防団について
―――消防団っていうものを泰阜に来て初めてちゃんと知ったんですけど、どういう組織なんでしょうか。
隼人さん:こういう田舎だと、火事や災害が起きても消防署から助けに来るのに時間がかかるんで、その間、消防団で初期消火をする。基本的にはボランティアで、火災とか災害とかに対処するっていうのが役割ですね。
―――ボランティアってことは自分で「入ります」って申し込むんですか?
隼人さん:勧誘に来てくれることもあるし、僕の時は、強制ではないけど、「まあ入るよね」みたいな感じでしたね。
―――火の消し方など、有事の際の対応の仕方は誰かから習うんですか。
隼人さん:6月に操法大会ってのがあって、それの練習がそのまま災害時にも活きていきます。年によっても違うんですけど、大体5月くらいから練習が始まって、仕事終わりに週2・3回やってます。ポンプを使った消火が主ですね。消防署と一緒に練習することもあるのでそういう時に聞いたりもできます。
―――隼人さんも、実際に出動したことがあるんですか?
隼人さん:ありますあります。村内で火事とかが起きたらメールが入るようになっていて、来れる人が駆けつける。飯田で働いてるとかだと難しいですけど、仕事抜けて来れる人とかが来る感じですね。
―――消防団で大変なことってありますか。
隼人さん:個人的には好きでやってることだし消防に対して嫌なこととか大変なこともないですね。
周りを見てると、操法大会の時はみんな仕事が終わった後に練習に来ていて、中には仕事抜けて練習出てまた戻るって人もいるし、仕事が忙しい時期に重なると体力的に大変かなと思いますけどね。
―――隼人さんは消防の活動を好きでやってるというのがいいですね。
隼人さん:消防があるから村の人と顔を合わせる回数も増えるし、消防団で一緒に何かやることもあるし。消防がきっかけで出会った人や仲良くなった人もいるので、交流の場にもなっていると思います。
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消防団と聞くと、大会前は練習が多かったり災害時には現場に出向いたりと大変な印象がありましたが、地域の人たちの交流の場にもなっているという側面が知れて、少し印象が変わりました。