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私のコロナ闘病記 〜やなぎちゃん入院したってよ〜

2024年6月某日夜。2020年から世界中で猛威を奮っているあいつに、とうとう罹ってしまった。そう、コロナウイルス。

最近では無症状や風邪のような症状で終わると認識している人も多いはず。私もそうだった。
全く違った。そんなもんじゃなかった。コロナにやられっぱなしだった壮絶な入院ログ。

超絶元気だった週末

発症3日前の金曜日。数年ぶりに会社のオフラインの大きなイベントに元気に赴き、プレゼンをして、しっかり懇親会まで楽しんで、気分良く酔っ払いながら帰ってきた。

そして週末も若干の二日酔いで友人たちとランチしたり、歯医者さんで歯を抜いたりと元気に過ごしていた。
もりもりご飯も食べていたし、ピアノも弾いていた。
ランチのときに友人が「ちょっと体調悪そうだよ?」と心配していて、二日酔いで顔色が悪いものだとばかり思っていたけど、この頃にきっと予兆はあったのかもしれない。

かかりつけで風邪の診断を受ける

週が明けて月曜日。喉が痛くて身体がだるい…
最近、あちこちで空調が強くなってきたから風邪ひいたかな?と熱を測ったら、微熱が。喉も痛い。

仕事を休んで病院に行こうと思っていた矢先、突然38.0℃になったので、かかりつけ医に処方されていた喉風邪の薬が余っていたので服用した。
幸い薬が効いて熱が下がったので、午後いちばんでかかりつけにダッシュ。
微熱&少し喉が腫れている程度で、検査なしで「喉風邪だね!」と診断され、薬を処方されて帰宅。

急激に症状が悪化

月曜深夜、体の震えが止まらない悪寒と尋常じゃない喉の痛みに襲われた。
扁桃腺肥大なので風邪をひくと毎回喉が真っ赤に腫れて痛くなるが、その数百倍の痛さ。

私の推し、BTSのVことキム・テヒョンがコロナ感染時に「喉にガラスが突き刺さってた」と表現したのも納得。まさに適切 of 適切な表現。
唾を飲んだり喉を動かすような動作で、喉全体に無数のガラス片がめり込んでいくような痛み。
息をするだけで喉が痛いなんて、初めてだった。

熱を測ったら、38.8℃…病院で処方された抗生剤とロキソニンが効いていない。
追いロキソニン+アイスノン+冷えピタで、しばらく様子を見てたけど、39℃を超えた。

処方薬が効かず、違和感を持つ

火曜朝。熱はまだ38℃超え。処方薬を服用したら一時的に37℃台に下がったので「やっぱり風邪なんだな!」と思っていたら、お昼過ぎには薬が全く効かなくなった。
夜なると39℃を超え、喉の痛みも悪化して声を出せず、母との会話はほとんど首を縦か横にふるだけ。

水曜。薬を飲んで2日目なのに熱が全然下がらない。
相変わらず薬は全く効かないし、喉が痛くてご飯もマトモに食べられなくなってしまった。
水を飲むのもしんどい…呼吸しているだけで体力が消耗していくのが分かる。

待てよ…この症状…私の周りでコロナに罹患した人たちの話と酷似していないか…?
もしかして…コロナ…?

翌日に師匠のレッスンの予定があったのに、良くなる気配がなくてキャンセルした。

ギリギリの状態で救急搬送

そして水曜の夜。高熱と体力低下で動けなくなり、見かねた母が救急車を呼んだ。

ありがたいことに我が家の真裏に消防署があるおかげで、以前、めまいで倒れたときは5分もせずに来てくれた。
なのに今回は近隣エリアの救急隊が出払っているそうで、電車で約1時間ほどかかる地域から救急隊の方たちが来てくれた。

喉の痛みで声が出せないので、救急隊の方が来るまでの間、力を振り絞ってiPadにこれまでの経緯や諸々を書いておいた

・いつから症状が出て、今はどんな症状か
・かかりつけの病院で検査なしで風邪の診断が出た
・今回処方されている薬と普段飲んでいる薬
・アレルギーはないけど、強い薬で嘔吐する場合がある
などなど。
めまいで倒れるたびに救急搬送されているおかげで、聞かれることはだいたい把握していた。

これがとても役に立ち、見せただけで救急隊の方からも「その状態でここまで詳しく書いてくれて、ありがとう。今から病院に搬送するからね」と言われて一安心。

搬送先の病院に着いたとき、救急隊の方が「意識レベルがなんたらかんたら〜」「急いで!!」と言うのが聞こえた。
今まで何度か救急搬送された経験があるけど、そんなセリフは聞いたことはなかった。

あれ、意識はあるんだけど…私、そんな状態なんだ…

コロナ陽性が発覚、そのまま緊急入院

救急でバタバタと酸素濃度やら熱やら血圧を測られる。熱は40℃、血圧も低い。血中酸素濃度はギリギリ。
インフルとコロナの検査、喉のレントゲンとCT…とバタバタ検査が続く。

救急隊の方と先生の会話によれば、その日救急搬送されたのは私で7人目だと。確かにやたらと騒がしい。
隣のベッドからは、地方から来て飲み会で酔って転倒し、顔を切って運ばれたと陽気に話すおじさんの声。
少し奥から、おそらく救急の常連と思われるおばあちゃんの声。
スタッフのみなさんはバタバタ。
思わず救急車有料化の話が出てくるのも納得した。

そうしているうちに、コロナ陽性が判明。
テーマパークの案内人のようにハイテンションの五分刈り(先生かスタッフか不明)から、元気よく「検査結果、コロナ陽性でーす!」と告げられた。

話を聞きたいから声を出してくれと言われ、息だけのような声で「呼吸するだけで喉が痛過いので話すのもしんどい」と訴えた。
「声出てる出てる!大丈夫だよー!」と言われたが、全然大丈夫じゃない。
その後も会話を要求されたのは、ほぼ拷問に近かった。

40℃の高熱と喉の激痛で息漏れみたいな声出すだけでも体力消耗するから!iPad持ってきてるから筆談させて!!
と言いたいところだけど、そんな気力もない。
五分刈りをジト目で見るしかできなかった。

五分刈り「めっちゃ喉痛くてしんどいと思うけど、これで軽傷!びっくりでしょ?僕もなったけど、軽傷でこれなの!でね、やなぎさん、かなり体力落ちてて、脱水状態も起こしてるから!点滴して入院しましょうね!」

脱水症状は予想外だったけど、1〜2日の入院は予想していた。

母も陽性になり、お先真っ暗

その後、点滴やら血液検査やら追加の検査が続き、飲まず食わずで病室に運ばれた頃には喉がカラカラ。
看護師さんにお水が欲しいと訴えてみるも、「コンビニが開いていないから私たちが買いに行けなくて…とりあえず、水道の水が飲料水としても飲めますので!朝になったらナースコール押してくださいね!」と。
水道の蛇口をひねったら、ぬるいお湯が出た。なんで?

同居している母も陽性判定が出て自宅療養になったので、自宅からの調達は無理。
翌朝に看護師さんにお金を渡せばコンビニで買ってきてくれるとはいえ、担当の看護師さんは男性。
下着とか諸々を頼むのはなんとなく嫌だ…詰んだ…

とりあえず、会社や直近会った友人たちに連絡。
体力切れで最低限の連絡先に連絡したら、あとはSNSの力に頼った。
関係者のみんな、見てくれ…!

ここで、 #やなぎちゃん入院したってよ のタグがしまこさんによって爆誕。
すぐ退院だろうけど、作ってもらったタグで入院生活を発信していくで!なんて軽い気持ちでいた。

軽症から一転した検査結果…

朝ご飯タイム。おかゆを一口食べたら喉が痛すぎて、3口でギブアップ。おかずも食べてみたけど、どれも全部一口食べるごとに喉の痛みで悶絶。
ほとんど残してしまった。

お昼ご飯も同じような調子で途方に暮れていたら、自宅療養中の母がリュックに必要なものを詰めてくれて、それを母の友人が病院に持ってきてくれた。
面会謝絶で顔を見ることもお礼をすることもできなかったけど、ありがたい…

ちょっとほっとした気持ちでいたら、神妙な面持ちの先生が数名やってきた。血液検査とレントゲン検査の結果報告だそうで。

「コロナに加えて、細菌性咽頭炎を併発しています」
「血液検査の結果、炎症反応や白血球数などが異常値です」
「レントゲンでは喉が異常に腫れています
「肺炎を引き起こして重症化する可能性が高いです」
「抗生剤を点滴しますが症状が改善されるまで入院です」

重症=生命の危機+人工呼吸器だよね…?その一歩手前なの?
そこまでいきそうな自覚症状が全くなくて困惑。

結論、抗生剤の効果と私の回復力にかかっている、と。
実は今回で人生10回目くらいの入院。
もともと免疫力も体力も昔から高くないし、回復力もきっとそこまで強くない。
とはいえ、ここから悪化してたまるもんか。

いでよ!スーパー回復力!と唱えて、ウイルスと細菌を吹っ飛ばす、つよつよ抗体が出てきてくれるわけではないので、ひたすら寝ることと、入院食を頑張って食べることしかできない。

しんどい入院生活の山を超えて退院が決定

最初は解熱鎮痛剤や抗生剤の投与後、熱は下がり喉の痛みや咳が止まるものの、効果が切れた途端に熱が39℃を超えて喉の激痛が復活し、また薬を投与…の繰り返し。
看護師さんからポカリと水を買ってきてもらったけど、喉にしみるので水で割って飲んでた。

回復のためにひたすら寝て、起きているときはスマホでネットの海に航海に出たり、iPadでBTSを見たり…と廃人のように過ごしていた。
友人たちからの連絡やSNSからの応援は、とてもとてもとーーーってもありがたかったです…

入院3日目、金曜のお昼。やっと熱が下がり、喉の痛みも落ち着いて声が出るように。ご飯も半分以上食べられるようになった。
よく見聞きする味覚や嗅覚などの異常は全くなく、美味しくご飯を食べられることは不幸中の幸い。
夜中にひどくなる咳も落ち着き、まとまって眠れる時間も増えて一安心。

ここまで点滴で4回の解熱鎮痛剤と3回の抗生剤の投与。
肌はボロボロ、髪は鎮痛剤や抗生剤を投与するたびに滝汗をかくのでベタベタ。
最低限のスキンケアやドライシャンプーの効果はほぼ皆無。
さすがにもう帰りたい。

お昼ご飯を食べ終わった頃、また先生たちがやってきた。
様子見であと数日入院した方が良いと言われたものの…さすがにこれ以上は仕事を休めないし、練習もしたい。
自宅療養に切り替えたいと申し出たら「この後に熱が上がらなければ大丈夫」と言われて、心の中で小躍りしていた。

運良く熱が上がらず、夕方には点滴が外れて無事に退院が決まった。
あとは後遺症が残らないことを祈るのみ。

退院直後、体力回復がとても大変だった

土曜日のお昼、晴れて退院!
入院費で10万ほど吹っ飛んでいって落ち込みながらも退院手続きを終えた。まさかボーナスの最初の使い道が入院費用になるとは…保険に入ってて良かった。(3万しか戻ってこなかったのは痛手)

発症から6日目なので公共交通機関を利用してもOKとのことで、タクシーで最寄り駅まで行き、運動不足解消に自宅まで歩いてみた。
ちょっと買い物をして15分くらい歩いただけで、ガッツリ走った直後のように汗と息切れが止まらない。
「コロナは体力をかなり消耗するし回復に時間がかかる」と罹患して何かしらの症状があった人はみんな口を揃えて言うけれど、本当にそうだった。

1週間後の検査でも異常がなく、完治の判断が出て安心。
ただ、入院前後で2週間ほど抗生剤を点滴したり服用したりしていたせいで
・ひどい肌荒れ
・お腹の調子が悪い
・食欲が完全に回復しない
という状態で、子どもが飲むようなサラサラの粉の整腸剤を出されることになった。

退院して約3週間ほど経過した今、何も症状がないかというとそうではない。
微妙に残る倦怠感とか、微妙に痰が絡む喉、なかなか回復しない体力。
いつになったら完全回復することやら…

今年の夏、また流行っているみたいです。
医療従事者の友人いわく、今年はコロナ以外にもいろんなウイルスや最近系の病気が流行っているそう。
そして、コロナは5類になったとはいえ、インフルのように誰でも飲める薬があるわけでもなく、まだまだ未知の病だと思い知らされました。
みなさんもどうかお気をつけください。

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