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“正解がいくつもある時代”読書note112「新失敗学」畑村洋太郎
は、あの「失敗学」の畑村先生の新刊だったので、即買い即読破!
失敗学は、失敗をちゃんと研究分析して、学び生かす事を提唱する本だったと記憶しているが、今回は、“よい失敗”に積極的に挑戦するための考え方や心構えが書かれていて、VUCAの時代の生き方を示唆してくれている。
「自分で考えて実行する」
私は「自分で考えて実行する」ことのうち、「実行する」ほうがより重要だと考えています。というのも、自分で考えるときよりも、考えたことを実行しようとするときのほうが、さまざまな制約が次から次へと出てきて、はるかに難易度が上がるからです。
「仮説-実行を高速で回す」
ソフトウェアの世界には、開発を迅速かつ適応的に進める「アジャイル開発」という手法があります。あらかじめすべての使い方を想定して試すのは不可能です。加えて、不具合があったときにはすぐに修正して書き換えを行う。これらのやり方には「完成品」という考え方がありません。
「大人の役割」
評価をする人が良い失敗に寛容でないと、評価される側の行動はどんどん萎縮していきます。
「なんのために」を問い続ける
「三現:現地、現物、現人にこだわる」
「価値について考える」
「想定外を考える」
「時間軸を入れて考える」
最後に、記憶の減衰について語られた部分が印象的だった。人は3年、組織は30年、地域は60年、社会は300年、文化も1200年位で「なかったこと」になってしまうと。