”麻薬のサイクル(苦労→発見→苦労→発見→)読書note80「物理学者のすごい思考法」橋本幸士
久々に面白くてあっという間に読破した。物理学の世界を、物理学者の頭の中を、こんなに楽しく再現して見せられる、すごい先生だ!!
物理学の手法は4つのステップからなると考えられる。問題の抽出、定義の明確化、論理による演繹、予言。
これだけ聞くと普通の課題解決とそんなに変わらない気がするが、物理学ならではの問題の抽出や、定義が常識を超えていて面白い!(ぜひ本を読んでみてください)
「自然は曲線を創り、人間は直線を創る」
自然界から人間が学び取った法則は直線的になるが、それらをいくつかつなげると、複雑で予想もできない曲線がうまれるそうだ。例:二重振り子。
一番面白かったエピソードを一つ。「エスカレーター問題」エスカレーター上で人が歩かないようにするためのアイデア。橋本氏が考えたのは、①エスカレーターをそもそも1列にする、②エスカレーターの段差を2倍にする(階段ではない形になり駆け上がろうとしなくなる)、といった物理的?なアプローチだったと言う。そして、香港のエスカレーターで驚愕の風景を目にしたらしい。そこでは両側にきちんと人が立っているのだ。乗ってみてわかったらしいが、エスカレーターが高速だったのだ。体感で倍位速いスピードで動くために、誰も歩こうとしない。様々な見方で問題解決は開けていくということか?