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訪問看護はステーション??

熊本県看護協会の依頼で「訪問看護管理者研修」でマーケティングのセミナーを行った。今年でたぶん4年目である。毎年15名程度の参加だっと記憶しているが、今年の参加は48名。訪問看護ステーションが増加し、管理者には経営やマーケティングなどの知見が求められている、現れなのかと驚いた。

さて、訪問看護とは何か? 日本訪問看護財団HPによると、、

訪問看護とは、看護師がお宅に訪問して、その方の病気や障がいに応じた看護を行うことです。健康状態の悪化防止や、回復に向けてお手伝いします。
主治医の指示を受け、病院と同じような医療処置も行います。自宅で最期を迎えたいという希望に沿った看護も行います。看護には以下のようなものがあります。健康状態の観察、病状悪化の防止・回復、療養生活の相談とアドバイス、リハビリテーション、点滴、注射などの医療処置、痛みの軽減や服薬管理、緊急時の対応、主治医・ケアマネジャー・薬剤師・歯科医師との連携などです。

高齢化や共働き世帯の増加や医療費の削減、住み慣れた家で過ごしたいと考える患者本人や家族の意向を実現する、といった今の私たちの生活に必要なサービスと思われ、令和3年度の調査では、全国で1万3千施設が出来ているらしい。しかし、小規模で経営基盤の脆弱な事業所が多いのが現状らしい。

今回の研修でも、少ない看護師スタッフでの日々の運営の難しさ、厳しさを訴える参加者も多かった。コロナで利用を控えるユーザーもいて、ますます経営を圧迫しているという話も聞いた。

でも、コロナで自宅療養を余儀なくされている人が増えている今こそ、訪問看護はその力を発揮すべきではないだろうか? もちろん、スタッフの安全安心を守るのは前提として、病院や保健所との連携を深め、訪問看護という機能をアピールできるよい機会にすべきと思う。

さらに、参加者から、「地域の方々にまだまだ”訪問看護”の存在が知られていない」「医療関係者でも”訪問看護”の意義や役割をよく知らない人も多い」という嘆きも聞いた。

まさに、マーケティングの発想が、この訪問看護の業界にも必要だと改めて思う。そこで、一つ、疑問を投げかけてみたい!

何故、「訪問看護ステーション」なのか? ステーション=駅という連想でみると、駅は、利用者が自分の足で向かう必要がある所、となってしまう。

利用者は、来て欲しいのである! むしろ、訪問看護の基地があって、そこにSOSをすれば、多くの技術を持った看護師レンジャーたちが、助けに出動してくれる、ということなのでは? 訪問看護基地(ベース)とでも言った方が、その役割が伝わるのではないか?

セミナーでも勝手にそう発言したら、厚労省からの達示で、「訪問看護ステーション」とするように決められているのだそうだ。(やんわりたしなめられました笑)

ならば、「あなたの地域のお助け基地○○、すぐに駆け付けます!」(訪問看護ステーション)といった愛称で攻めることはできるだろう?(そういうマーケティングをしていくことが求められる)

訪問看護という概念の普及(これは全体の課題)、それぞれの施設の特色を生かした差別化戦略(個々の課題)、マーケティングが活躍する場面が多い、と感じた研修でした。


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