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左右反転ワールド16

いつしか俺たちは泣いていた。おいおい泣きながら互いを抱き合っていた。奴の左肩は俺の涙でびしょびしょになっていた。それは俺の右肩も奴の涙で濡れているという事だ。なんだかんだで俺たちは長年苦楽を共にした仲であり最もお互いをよく知っている一番の理解者だ。初めてのデートの時も、子供が生まれて病院に行く際にも、仲間に裏切られて心が折れそうな時も、絶妙な距離感でじっと見守ってくれていたじゃないか!そんな思いが一気にこみあげてきたのだった。今までありがとう俺。これからもよろしくな。何かそんな言葉が頭の中に浮かびふと気恥しくなって奴の顔を見ると奴もなんとなく気恥しい表情を浮かべていた。

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