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2025年共通テスト英語リーディング第6問【分析と勉強法】
1.全体の分析
この大問は、スーパーヒーローの物語を題材にした英語リーディング問題で、ストーリーを深く読み解きながら設問に答える形式である。全4問で構成され、配点は12点。ストーリーの背景には、主人公ブルーバード(Bluebird)が役者から本物のヒーローへと成長する過程が描かれているが、時系列が意図的に分断されており、理解には整理力と推測力が必要である。また、登場人物であるメロディー(Melody)の特殊能力や、物語の不足部分を補完する選択肢が設けられており、多角的な理解力を試す出題となっている。
主な特徴:
複雑な時系列構造: 時系列が前後する形式で記述されているため、流れを整理する力が問われる。
推測力と想像力が必要: 本文に明示されていない内容を読み取る力、行間を読む力が求められる。
選択肢の正確な分析: 不要な情報や曖昧な選択肢を排除し、本文の内容に基づいた正しい判断が求められる。
物語形式であるがゆえの高い難易度: フィクション形式の文章では、受験生の英語力だけでなく、多読経験や文章の理解力が重要になる。
2.それぞれの設問の分析
問1.時系列並べ替え問題
問題概要:
5つの選択肢(①~⑤)から、適切な4つを時系列順に並べ替える。選択肢は以下の通り:He is a hero again.
He is a performer.
He is a professional writer.
He is a super park ranger.
He is an ordinary boy.
正答:
⑤ → ④ → ② → ① (普通の少年 → スーパーパークレンジャー → パフォーマー → ヒーローとして復帰)難易度が高い理由:
本文中に時系列が直接的に書かれておらず、情報を整理する必要がある。
「普通の少年」という状態が直接的に記述されていないため、推測が必要。
選択肢には「プロの作家」という不要な情報(選ぶべきではない選択肢)が混じっており、これを見抜く力が求められる。
解くために必要なスキル:
本文の流れを把握する能力: 特に、幼少期の回想シーンを本文から読み取り、それが「普通の少年」の状態を指していると推測する。
不要な情報を排除する能力: 「プロの作家」という選択肢がストーリーと無関係であることを見抜く。
文章全体を通した時系列整理力: ストーリーの断片的な情報を統合し、順序立てて整理する力。
アプローチ方法:
各選択肢がどの場面を指しているかを確認し、それぞれが本文のどの部分に該当するかを特定する。
幼少期の記述(「普通の少年」)→ 自分の能力を認識(「スーパーパークレンジャー」)→ テレビ番組での役者活動(「パフォーマー」)→ 本物のヒーローとして活動(「ヒーロー」)という流れを把握する。
選択肢③「プロの作家」が本文中で言及されていない点を根拠に排除する。
問2.メロディーのスーパーパワー選択問題
問題概要:
メロディーの能力として、以下の6つの中から正しい4つを選ぶ問題。
A. 高高度で飛行する能力
B. 音を完全に真似る能力
C. 動物や人間の心を読む能力
D. 非常に遠くを見る能力
E. テレパシーで人と話す能力
F. 瞬時に別の場所に移動する能力選択肢の正解:
「B, C, E, F」
難易度が高い理由:
本文中で能力について明確に述べられていない部分が多い。
情報が分散しており、直接的な言及がない部分を行間から読み取る必要がある。
解くために必要なスキル:
暗示された情報を読み取る能力:
例えば、主人公の心を読んだシーンで「心を読む能力」(C)を選択できるかが鍵となる。複数の情報を統合する能力:
本文に散らばるメロディーの行動や台詞を統合し、どの能力が該当するかを判断する力。消去法:
明らかに該当しない能力(例: 高高度で飛行する能力[A])を消去する。
アプローチ方法:
メロディーが主人公の心を読んで話しかけるシーン(「You do look foolish trying to be a celebrity」)から、「心を読む能力」(C)と「テレパシーで話す能力」(E)を選択する。
瞬時に現れたり消えたりする行動から、「瞬時に移動する能力」(F)を選択する。
猫の鳴き声を真似るシーンから、「音を完全に真似る能力」(B)を選択する。
問3.空所補充問題
問題概要:
ブルーバードの母親の発言「We won’t let that happen to you.」の意味を補う問題で、正答は「2: keep you together with us」である。難易度が中程度の理由: 母親の発言の意図を理解するには、家族が主人公を守りたいという文脈を正確に読み取る必要がある。これは直接的な記述ではなく、暗示されている内容であるため、読解力が試される。
解くために必要なスキル:
セリフの背景を把握する能力: 家族がスーパーパワーを持つ主人公を守りたいという背景を読み取る。
選択肢の正確な比較能力: 他の選択肢が不適切である理由を判断し、最も自然な選択肢を選ぶ。
問4.物語に書き加えるべき要素
問題概要:
フィードバックとして、物語に加えるべき要素を2つ選ぶ問題。正答は「3: メロディーがスーパーパワーを得た経緯」「4: メロディーがチームヒーローに参加した理由」。選択肢を精査すれば、本文で言及されていない要素を特定しやすい。
解くために必要なスキル:
不足部分を特定する能力: 本文で触れられていない要素(選択肢3と4)を見抜く。
選択肢の吟味能力: 各選択肢を本文と照らし合わせ、不足している内容を特定する。
3.得点するために必要なスキルと勉強法
必要なスキル
時系列整理力: ストーリー全体の流れを把握し、論理的に順序を組み立てる力。
推測力: 暗示された情報を正確に読み取り、明確でない箇所を補完する力。
行間を読む力: セリフや行動の背景にある意図を理解する力。
迅速な情報処理能力: 本文中の関連情報を素早く収集し、選択肢と照合する力。
勉強法
多読を通じた読解力向上: 物語形式の文章(英語の小説やショートストーリー)を日常的に読み、物語の展開や行間を読む練習をする。
要約練習: 短い物語を読んで、登場人物の行動や時系列を整理し、自分なりに要約する訓練を行う。
過去問演習: 過去問を繰り返し解き、選択肢を効率的に選ぶ練習をする。
ディスカッションや作文練習: 英語で物語を書く練習を通じて、物語の構造を理解し、自分で不足している部分を見つける力を養う。
4.結論
第6問は、物語形式の内容把握、推測力、時系列整理力、行間を読む力が問われる高難度の問題である。得点するためには、日頃から英語の物語やフィクションに触れる習慣をつけ、多読と要約練習を通じて読解力を鍛えることが重要である。