共通テストの英語で時間が足りない!どうする?
質問:
共通テストのリーディングで、どうしても時間内に最後まで解ききれません。ゆっくり読めば理解できるのですが、7割くらい進んだところで時間切れになってしまいます。後ろから解く方法も試しましたが、結局同じ結果になります。本番ではどのように対処したらいいでしょうか?
共通テストのリーディングは時間との戦い。読み切れないという悩みを抱える人、実はたくさんいるんです。今回は、どうすれば限られた時間内に効率よく解けるか、答えますね。
まず、共通テストのリーディングが求める力を知ろう
共通テストのリーディングは、単に英文を理解するだけではなく、「日常生活」や「学校生活」、そして「社会的なトピック」について書かれた文章をどう使いこなすかを問う試験です。
具体的には、広告やカタログ、ウェブサイトの情報を探すような「検索スキル」と、学術的な文章をしっかり読み込む「論理的な読解力」の両方が必要です。
この構造を理解すると、前半と後半でアプローチを変える必要があるとわかります。
時間が足りない原因、その多くは“読み方”にある
質問者さんが悩んでいるポイント、「全部の英文を同じように読もうとしている」ことが一因かもしれません。
普段の勉強で丁寧に読む習慣がついているのは素晴らしいことですが、共通テストでは“濃淡をつけた読み方”が求められます。
例えば、日常生活の中で、テーマパークのパンフレットを読むときと教科書を読むとき、同じ読み方はしませんよね?
共通テストも同じ。必要な情報を「素早く検索」する部分と、じっくり内容を「深く理解」する部分を区別することが重要なんです。
前半:スキャニングを活用しよう
「スキャニング」というのは、必要な情報をパッと探し出す技術のこと。共通テストの前半に出てくる、広告やパンフレットのような文章ではこのスキルが役立ちます。
1. 最初に大きなタスクを確認する
各大問には、一番初めに状況説明文があります。ここをしっかり読むことで、問題全体のテーマや目的が見えてきます。
例:「外国からの留学生を案内するため、彼らの希望に合う観光施設を選ぶ」このような場合、本文の中から特定の情報(時間、場所、内容)を設問を手掛かりに検索します。
2. 説問を先に読む
説問に何を探すべきかヒントが書かれています。
例えば、「どの施設が希望に合うか」を聞いているような場合、「時間」と「活動内容」に注目すればよいのです。
3. 当たりをつけて読む
見出しや表などを見て、「この辺りに答えがありそうだな」と目星をつけ、そこを中心に読みます。つまり、上から順番に丁寧に読むのではなく、ポイントを絞り込んで効率的に検索するわけです。
後半:全体の論理をつかむ読解力
後半では、教科書に載っていそうな学術的な文章が中心になります。ここでは「パラグラフごとに内容を整理する」ことが大切です。
1. 段落ごとに主旨をつかむ
段落(パラグラフ)の冒頭には、その段落の要点が書かれていることが多いです。まずはそこを読み、何を言いたいのかを把握します。
2. 全体の流れを把握する
パラグラフのつながりを意識しながら読むことで、筆者の主張や論理的な流れが見えてきます。全体像をつかむことで、説問に答えやすくなります。
3. 濃淡をつけて読む
すべてを完璧に理解しようとせず、「設問に関係する重要な部分」を中心に読むことが重要です。
普段の練習で身につけるべきこと
• スキャニングの練習
日常的に広告やウェブサイトの情報を検索する練習をしてみましょう。「何を探しているか」を意識して読むことで、このスキルが身につきます。
• 速読力の向上
共通テストレベルの英文が、耳で聞いても理解できる速さで読めるようになると理想的です。音読やオーバーラッピング(音声を聞きながら声に出して読む)を取り入れると効果的ですよ。
• 模試や過去問で時間配分を確認する
実際に過去問や模試を解いて、各大問にかける時間を計測しながら練習しましょう。時間配分の感覚をつかむことが重要です。
共通テストのリーディングは、全体で80分という短い時間で大量の英文を読むことを求められますが、これに取り組むことで英語の実力も飛躍的に伸びます。焦らず、一歩ずつスキルを身につけていきましょう。頑張ってください。