YasuhiroKobayashi (共創型戦略デザインファームBIOTOPE / Creative Catalyst)

共創型戦略デザインファームBIOTOPEにて、企業のミッション・ビジョンづくりやその実装、創造型組織へ変革などを支援。個人の思いや生きる感覚を起点に、次の未来を生み出すための変革を仕掛けていくカタリスト/共創ファシリテーターとして活動。日経COMEMO寄稿用アカウント。

YasuhiroKobayashi (共創型戦略デザインファームBIOTOPE / Creative Catalyst)

共創型戦略デザインファームBIOTOPEにて、企業のミッション・ビジョンづくりやその実装、創造型組織へ変革などを支援。個人の思いや生きる感覚を起点に、次の未来を生み出すための変革を仕掛けていくカタリスト/共創ファシリテーターとして活動。日経COMEMO寄稿用アカウント。

最近の記事

ネットワーク型組織の新潮流「協同組合型プラットフォーム」とは?

インターネットを起点とした情報革命は、社会構造やビジネスのあり方を劇的に変えてきたが、 プラットフォーマーへの権力集中が進むこれまでの流れは、当初のオープンで平等なインターネットの思想とは程遠い。 シェアリングやコミュニティ、プラットフォームといったアイデアは、いつの間にかうまく利用され、 従来とは何も変わらない資本主義メカニズムの中に取り込まれていってしまっているのではないか。 (マイクロソフトのGitHub買収なんかをみてしまうとなおさらだ) そんなことを考える

    • 米バーモント州がリモートワーカー移住者に$10000支給

      米バーモント州がリモートワークを行う移住者に対し$10000払うと発表。 https://work.qz.com/1289727/vermont-will-pay-you-10000-to-move-there-and-work-remotely/ 州外の雇用主に対するリモートワーカーが対象で、移住費やインターネット環境費、コワーキングスペースのメンバーシップなどリモートワークに関連する費用をカバーするというのが趣旨のよう。2019年1月以降の移住が対象となる。 個人事

      • なぜイントラプレナーにはセルフ・アウェアネスが大切なのか?

        コーポレート・アントレプレナーズというカナダのイノベーション・シンクタンクの代表Susanが、イントラプレナーにとってのセルフアウェアネス(自分の感情や反応、行動に自覚的である能力)の重要性に関してポストを書いていたのでシェア。 https://corporate-entrepreneurs.com/2018/05/15/how-intrapreneurs-unlock-leadership-potential/ 自分自身がいくつもの事業を仕掛けてきただけでなく、3M,

        • 社会信用システムによる格付けとビックデータ社会の行方

          ビックデータとAIによる管理統制型社会。これはもう中国で始まりつつある未来ですね。 "中国政府がこの試験的構想から全国統一のシステムを作り出し、計画どおりに実施するなら、中国共産党はすべての国民の行動を監視し、方向付けることができるようになる。言い換えれば、習は完全な「社会・政治的統制」の力を握るだろう" https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/05/14-8_3.php 一方、もう一つの大国インドでは、2010年

          食料廃棄物のEC?循環型経済の動きとデザインの役割

          世界三大水メジャーの仏ヴェオリアの英国法人が、食料廃棄物などを含むオーガニック資源のEコマース「BioTrading」の開設を発表。 サーキュラーエコノミー(循環型経済)促進の実験的な意味合いも強いとは思うが、おそらくこの領域では初のデジタルマーケットプレイス。 ヴェオリアのリリースによれば、扱われる商品は、食料廃棄物、有機性の産業廃棄物、農業廃棄物、バイオディーゼルやバイオエタノール残渣、下水・産業汚泥、木材等とのこと。誰でも購入が可能だが、想定される買い手として、農業

          食料廃棄物のEC?循環型経済の動きとデザインの役割

          シェアリングエコノミーは共生型社会へと向かっていくのか

          ライドシェアやE-mobilityが急激に広がり始める中で、Mobility as a Service(MaaS)という言葉もよくきくようになった。 Office Space as a serviceなどもそうだが情報革命、デジタライゼーションに伴い様々な産業のサービス化を表現する言葉だ。 https://r.nikkei.com/article/DGXKZO29299770S8A410C1H56A00 こうした潮流の背景にあるのは、技術的な進化だけではなく、使った分だ

          シェアリングエコノミーは共生型社会へと向かっていくのか

          「未来」に囚われていないか?~テクノロジーは今むしろカルチャーを後追いしている〜

          若林さんの著書「さよなら未来」出版にあたっての爽快なメッセージ。 今の時代に、なぜ歴史や文化人類学や心理学といった人文科学が重要になるのかを物語っているように思う。 https://sayonaramirai.com/introduction/ “結局のところ、テクノロジーはそれが文化となる道筋を得てしか社会のものにならないし、そうならない限りビジネスにだってならない。そろそろ、みんなそのことに気づこうよ、てか気づかないとヤバくない? てなことを、手を変え品を変え7年間

          「未来」に囚われていないか?~テクノロジーは今むしろカルチャーを後追いしている〜

          イーロンマスクのメールに込められた「自分ごと化」の重要性

          イーロンマスクがテスラ社員送った社内コミニケーションに関するメール。 https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180317-00212417-toyo-bus_all&p=1 "テスラにいる全員が、誰にメールしても会話しても構わないし、またすべきなのです。企業全体の利益のために、自分が考える最速の解決方法をとるべきです。 上司の許可なく上司の上司に相談しても構わないし、別の部門のトップに直接相談してもいいし、私(*イーロン・マ

          イーロンマスクのメールに込められた「自分ごと化」の重要性

          メキシコ原住民に学ぶ「世界とわたし」の関係性を革新する知恵(交響のコミューン)

          先日、こんな記事があった。 https://www.fastcompany.com/40528502/this-school-focuses-on-teaching-students-happiness-not-math インドで個人の幸福感やエモーショナルインテリジェンス(EQと呼ばれる)にフォーカスした学校ができるという記事だ。 世界や物事に対して自分がどのように反応しているか、受け取っているかというメタ認知と、それによって起こる自分の心のあり方の変化に焦点を当てた

          メキシコ原住民に学ぶ「世界とわたし」の関係性を革新する知恵(交響のコミューン)

          "共同体"や"会社"という虚構を僕らはどのようにアップデートしていくのだろうか?

          安富先生、さすがの面白さ。 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/54651 コミュニティというのは幻想であって、重要なのは1対1の関係構築だけだ。 安富先生は言う。 "コミュニティなんてものは、実体化された幻想に過ぎないのよ。そんなものは本当は存在してない。あるのは、あなたを中心にした個々の人間の関係性だけなんだから。それを「コミュニティ」とかに実体化した途端に、急に人を縛りつける暴力性を帯びる。それだと角界やブラック企業と何も変わ

          "共同体"や"会社"という虚構を僕らはどのようにアップデートしていくのだろうか?

          超一流サッカー選手の”直感力”を支える認知や感情メカニズムとは?

          これは非常に面白い記事。 認知や感情、そして直感という切り口から、サッカーにおけるパフォーマンス・メカニズムを分析している。 https://www.footballista.jp/column/43373 特に興味深いのは以下の2つのポイントだ。 ・ 戦術的アクションが行われるプロセスにおいて、超一流選手と普通の選手を分けるのは"認知"と"直感"の質である ・ 「直感」は快-不快という感情的な部分と密接につながっており、それらが過去の蓄積された状況(データ)と結び

          超一流サッカー選手の”直感力”を支える認知や感情メカニズムとは?

          複雑な社会で「正味」をちゃんと考え抜くための想像力

          石油の「正味エネルギー」が急速に減少しているそうだ。 http://tech.nikkeibp.co.jp/dm/atcl/feature/15/082400125/022100010/?P=1 「正味」とはどういうことか。 ある油井で、原油1バレル(159リットル)相当のエネルギーを投入して、10バレルの原油を採掘できたとする。この10バレルが「見かけ」の入手量である。そして、「正味」は投入したエネルギー分を差し引いた9バレル相当ということになる。正味部分のエネルギー

          複雑な社会で「正味」をちゃんと考え抜くための想像力

          「ティール組織に書かれていないこと」にみる、階層型組織の限界と学び直しの重要性

          最近話題のティール組織(※)だが、本の中でも紹介されているオズビジョンの社長さんのブログにこんなエントリーがあった。 http://oz-vision.blogspot.jp/2018/02/blog-post.html 社員の1/3が辞めるなど個性的な組織づくりに伴う綺麗ごとではないリアルな物語が垣間見えて非常に興味深いのだが、 それと同時に「(本に書かれていた施策自体は)もう既にやっていない」ということ自体が重要な示唆のように思う。 それはすなわち、新陳代謝をし続

          「ティール組織に書かれていないこと」にみる、階層型組織の限界と学び直しの重要性

          社会を小さく支える仕事と自分の後ろに伸びているかもしれない影

          昔、京都の先斗町のバーで、バーテンさんがこんな話をしてくれた。 ある日、20代後半くらいの女性がふらっとお店に来たんです。 すごく端麗な顔つきをした綺麗な方だった。目が合うと愛想よく微笑んで会釈をしてくれた。 だけど、目は少し寂しそうだった。 最初はほかのお客さんも数名いたのだけど、しばらくするとお店には彼女だけになった。 しばらくして、飲んでいたウイスキーをコトンと置くと、彼女はふと口を開いて話を始めた。 ...だけど私は、本当はもっと静かに無言で集中したり

          社会を小さく支える仕事と自分の後ろに伸びているかもしれない影