てんてん

抽象画家。台湾やフランス、セネガルに駐在、各地で個展グループ展に参加、現在南仏に暮らす。 抽象画→https://www.instagram.com/yasuko_okamoto/  スケッチ→https://www.facebook.com/yasuko.okamoto.94

てんてん

抽象画家。台湾やフランス、セネガルに駐在、各地で個展グループ展に参加、現在南仏に暮らす。 抽象画→https://www.instagram.com/yasuko_okamoto/  スケッチ→https://www.facebook.com/yasuko.okamoto.94

最近の記事

スリというにはあまりにも堂々と真正面からやってきた スリの話(2)

前回色々なスリの手口があることをお話しましたが、今回私自身が、お金を奪われそうになって、大慌てした事件について書こうと思います。 あれは2015年頃だったか、パリのメトロの南西の一番最後の駅のすぐ近くに住んでいたころです。現金を引き出そうと、家の近くの郵便局のATMまで行ったところ、遠くのほうでロマ(昔はジプシーと呼んでいたルーマニア人)らしい父子二人がこちらを見ています。父のほうが息子に何かを指示しているような感じでした。お、ヤバいぞ、と思ったものの、お昼すぎで郵便局の中

    • ヨーロッパのスリのお話(1)

      巧妙な手口のスリがますます増えています。ただし、コロナが蔓延し、観光客の減少と共にしばらくスリもなくなりかけていたようですが いつもは抽象画や絵のことを描いているのですが、今日はスリのお話です。 パリには、延べ10年以上住みましたが、ここ二十年でパリのスリ事情も変わってきているようです。 一時スマートフォンが出だした頃は、 パリのメトロで電車を待っているとき、電話を耳に当てて話していたら、後ろからひょいっと手が伸びて、気が付いたら手のひらにあるはずのスマホがなかった、、

      • 自分の描きたい絵と、売れそうな絵の画風が違うとき

        上の絵は、数年前台北での展示会向けに描きました。当時フランスから戻って間もなく、アジアで創作活動するなら、柔らかな雰囲気の優しい色合いがいいのだと、何となく感じていたからでしょうね、無意識ですが。。 なんだか嫌になるのですが、描いてるときにこれ、売れそう、って感じることもあるんですよね。ああ、いやだ。 2019年、東京のアートショーNAU展に出展した時の絵です。 こういった感じの透明水彩っぽく見えるシリーズは、何枚か制作して、台北での個展に出展しました。評判が良かったものの

        • 「私には抽象画はわからないわ」ってよく言われるのですが、

          そもそも絵って理解しなければいけないものなのでしょうか? いや、でも分からないって言いたくなる気持ちは、よく分かります。私自身若い頃は、具象画ばかり気になっていましたし、今も大好きな作家を挙げると、抽象画より具象画家のほうが多いくらいです。 ぼーっとした風景に、〇やら点、赤いしみ、ひっかいた跡、、、↑こんなものを見せられてもねえ、うーん、、、ていう気持ち、わかります。 勿論、好みの問題もあって、抽象画が好きな人でも私の絵は好みではない、もっと色の鮮明なのが好きだという人も多

          パリのアトリエ~そこで出会った人たちと学んだこと

          パリには、たくさんのアトリエがあり、絵画、彫刻、写真、。。。分野も様々なアートの中から選ぶことができます。本を装丁する、ロココ調の椅子を創る、針金アート、アクアチントなどの銅版画、水墨画、彫金etc。。。 一般市民誰もが通えて、料金もとても格安でした。中でもボザールが一般人向けに開いている講座は、美術大学の講師が直接教えてくれることもあり、大人気でなかなか予約するのも難しいようでした。 アトリエに通って気が付いたのですが、美大を出てまったく別の仕事をしている人や、建築家を定

          パリのアトリエ~そこで出会った人たちと学んだこと

          具象画→抽象画への移行の間に6年くらいブランクがありました。

          抽象を描こうと決めたら、意外とスムーズでしたが、その前の6年間は大きなキャンバスには向かえていませんでした。 パリから台北に移り彼の実家でお世話になりながら、中国語を勉強、二年後に結婚、その一年後に長男が生まれ、二歳違いで次男が生まれました。 夫は結婚してすぐに台湾の外交関係の仕事に就き、その関係で長男が四か月の時にはイタリアに、数年後にはセネガルのダカールに家族で移動し三年半暮らしました。ダカールから直接パリに赴任になり、その二年後には台湾へ。台北に戻った時には、上の子

          具象画→抽象画への移行の間に6年くらいブランクがありました。

          絵を描き始めたきっかけ(5)

          その後、台湾で絵を描かなくなる フランスでのアートコースを取りながら、パリ第8大学で文学のマスターコースに通っていました。それもこれも、「せっかくなんだから、好きなことをしてパリを過ごしたい。」という強いきもちがある反面、「パリで語学学校へ行って、そのあと絵を描いてました」だけというのは、再就職するのに通じないと信じていたからです。マスターコースは最後の二人の教授とのインタビューと100枚の卒業論文をしあげ卒業することができました。ただ大学の卒論の準備で、アートスクールのク

          絵を描き始めたきっかけ(5)

          自己紹介 

          はじめまして。てんてんです。抽象画を描いています。最近NOTEを使い始めたところです。最初は本名を名乗っていましたが、ほかの方がそうでもないようなので、私もここではハンドルネール?を使うことにします。2017年から2021年まで台北で、個展やグループ展で絵を発表、現在、フランスのプロヴァンスに滞在中です。 上、Wabi Sabi, 80x80㎝アクリル絵の具、ミックスメディア、2022年          下、2022年春、AIX EN PROVENCE アートショー出展風

          自己紹介 

          絵を描き始めたきっかけ(4)

          今は抽象画家として活動していますが、ここに至るまで、結構紆余曲折がありました。私がどんなきっかけから、絵を描くことを仕事にし始めたのか、20年ほど昔に遡ってお話しています。 パリの17区の私のアパートから歩いて5分ほどのところに、そのアートスクールはありました。私のとったコースは、アート一般の基礎を学ぶもので、素描、色彩の基礎から、石膏デッサン、ヌードデッサン、クリエイティブ、遠近法、粘土彫刻、針金細工、現代美術史など、色んなクラスを朝から4時くらいまで毎日みっちり学びまし

          絵を描き始めたきっかけ(4)

          絵を描き始めたきっかけ(3)迷って結局絵の勉強に

          まだ二十代でパワフルだった頃、将来について悩みに悩んでいました。大好きな絵に関係する仕事をしたものの、仕事内容は事務的なこと、東京で通訳の仕事をしたものの、関心が持てない通信技術の会社。でも本当にやりたい事は実は絵を描くことでしたが、もう遅い、絵を描いてどうする?という気持ちがずっと絵を描くことをブロックしていました。 さて、派遣から準社員になった通訳の仕事を辞めて、フランスのパリに語学留学しました。最初はCクラスに入り、次のタームでBクラス、また次のタームでAクラスに入り

          絵を描き始めたきっかけ(3)迷って結局絵の勉強に

          絵を描き始めたきっかけ(2)

          前回、絵を海外から輸入してギャラリーなどに仕入れる、絵画専門の卸業者に就職した話をしました。 当時は、バブルでその小さな会社も相当儲けたようでしたが、私がアメリカに派遣された1992,3年ころ、日本のバブル経済も陰りが見え始め、支社があるサンフランシスコに派遣されて半年もした頃、大阪の本社に戻ってくるよう辞令がありました。 私は戻ると同時に会社を辞め、東京に出て、派遣の仕事で当時出始めだった携帯電話関連会社の外国人マネージャーの英語通訳兼秘書をしました。この分野に経験のな

          絵を描き始めたきっかけ(2)

          絵を描き始めたきっかけ(1)

          海外に住む私が、唯一続けているのが、絵を描くということです。今回は、どうして絵を描き始めたかについて、お話したいと思います。 それは、昔むかーし、20代の頃でした。関西の大学の英文科を卒業し、就職せずにアメリカの大学に編入しました。私の通った女子大は、当時から英文科の先生は、二年生からは半分以上がネイティブの先生で、英語での授業でした。田舎の高校で、文法や読解を中心に学んだ私にとっては、ごく単純な会話さえなかなか聞き取れず、一年生の英会話の授業の単位を落としてしまったことは

          絵を描き始めたきっかけ(1)

          抽象画を描いています。

          こんにちは。南仏に住んで一年と少しが経ちました。台湾人の夫と結婚して以来26年、フランス、イタリア、台湾、セネガル、といろんなところで暮らしてきました。子供たちが小さい頃は、引っ越しごとに、学校探し、言語のフォローなど大変でしたが、子供たちが中学生くらいになると、徐々に自分の時間がもてるようになり、絵を描くことに専念できるようになりました。 今は、抽象画が専門ですが、色んな国に住んでいるので、屋外でのスケッチも沢山楽しんでいます。 絵を描くことを仕事にしていると、作品を創

          抽象画を描いています。