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Rent the Runwayがユニコーンの本気見せてきた

女性向けデザイナーズ服・アクセサリーのレンタルサービススタートアップであるRent the Runway(以下RTR)がサンフランシスコに旗艦店をオープンしました。

オープン前朝8時からプレオープンパーティーをやっていたので行ってみたところ、内装などはもちろん、いただいたお土産袋の中身がハンパなかったのです。有名 D2C(Direct to Consumer;仲介業者をなるべく省き、自社でオンライン中心に販売するビジネスモデル)ブランドの割引やサンプルなどが入っていて、コラボしていたブランドをそれぞれ調べてみると、こりゃRTR帝国、すごいことになってんな、、、と思いその凄さをちょっとでもお伝えできればと思い記事にしています。

Rent the Runwayとは

Rent the Runwayはもともとオンラインから始まった、デザイナー服やアクセサリーのレンタルサービススタートアップ。アメリカの名門ハーバード大学のビジネススクール出身創業者の二人のジェニファー(Jennifer HymanとJennifer Fleiss)が2009年に創業しました。2019年3月には投資評価額が$10億を超え、ユニコーン企業の仲間入りを果たしたのです。

RTRではデザイナーズドレスや鞄、アクセサリーを1点からでもレンタルできるようになっていますが、メインサービスはサブスクリプション形式でのレンタルです。

サブスクリプションプランは2019年5月時点で以下2つあります。毎月4着までか、無制限にレンタルできるか、選べる商品数などが異なります。

Rent the Runway創業のきっかけと店舗への拡大

ジェニファー(どっちかの笑)の妹が友人の結婚式に20万円するドレスを購入し、見せつけていたところ「いや、これ買うより借りた方が賢くね?」と思った自身の経験からRTRのビジネスに至ったようです。

ハーバート大学のキャンパスで自分たちのアイデアを試してみたり、ファッション業界の大御所Diane von Furstenbergにビジネスへの参画について話を持ちかけたり(見事ミーティングにこぎつけ、アドバイスをもらう)して、現在では10万人以上の登録ユーザーを抱えるサービスとなったのです。

オンラインだけでなく、実店舗も広げており、本社のあるニューヨークはもちろん、ロサンゼルス、シカゴ、ワシントンD.C.、そして今回、西海岸の旗艦店としてサンフランシスコ店がオープンしたのです。

サンフランシスコ点は数年前からありましたが、高級デパートのニーマンマーカスや路面店など転々としており、旗艦店はかなり力の入ったものでした。

長くなりましたが、プレオープニングパーティーのお土産袋全貌紹介とちょっと感じたことを簡単にですが記録しました!


1. Rothy'sの1足無料ギフトカード


Rothy'sはペットボトルから作られるサステイナブルフラットシューズ D2C。サンフランシスコベース、2016年創業のエコシューズの先駆けとなったブランドです。

価格ですが、1足$125~165相当になります。

なので1足無料て、、、超太っ腹!

ギフトカードもかわいんだ、またこれが。

Rothy'sのサステイナビリティは商品自体だけではありません。配送される箱もエコ素材、エコなインクを使うなど、ビジネス全体を通してを徹底しています。ちなみに返品も無料で、配送されてきた箱をそのまま返品用に使えるように、返送用テープなどもついているのです。

そんなRothy'sが1足無料て、、、

もちろん高いの選びました。

全4タイプ。カラーバリエーションもかなり増えました。キッズもありです。

ちなみに消費税はギフトカードでカバーされず、消費税のないオレゴン州の住民であれば完全に無料で購入できましたな。私の場合(カリフォルニア州)は約14ドルだったんですけどね。

以前からRothy'sのコンセプトやカラバリは気になってたのですが、フラットシューズならカジュアルになりすぎないようにツルツル素材がいいな〜ってので購入してなかったのです。今回、思わぬ形でRothy'sユーザーになりました。

せっかくなので攻めの色を選らんだったぜ(誰も望んでないけど届いたら載せるわね♬)。

それにしても1足無料って本当に太っ腹な企画ですが、Rent the runwayユーザーはRothy'sのユーザー・ターゲットとかなり近いのではと思います。

ファッション意識高く、可処分所得もまぁまぁあり、エコへの取り組みに前向きな女性。

Rent the runwayは靴レンタルはしていないのでカニバルこともないですし、アパレルD2CのEverlaneがエコシューズブランドを出したあたり、サンフランシスコのおしゃれ女子を囲い込むのには絶好の機会・良い投資だったと思いました。

お友達割引ゲットしましたので是非どーぞ。私もはき心地など試してみます。

2. ThirdLoveのブラ無料コード

全ての女性にあったサイズを提供する下着D2Cブランドです。

Rent the runwayプレパーティーでは、ThirdLove Labとして、ブラのサイズを測ってくれたり、試着できるコーナーができてました。RTRに常駐はしてませんが、ローンチ後数日は行っているみたいです。

こちらも早速ポチりました。ThirdLoveは日頃のブラに関する悩みから、より適したサイズ、形のブラをおすすめしてくれます。

悩みに関する質問はこんな感じ

・ブラずれがち?食い込みがち?

・より乳?離れ乳?など乳の形について

一問一答していくだけでも楽しいのでぜひ試して見てください。

私もベストブラを試すことにしました。当方、ノンワイヤー派なのですが(こんなところでブラの好みを暴露)、ThirdLove先生のおすすめにしたがってこちらにしました。

ThirdLoveのブラは$70前後です。安くはないと思います。少なくとも私は自分の乳に$70はかけてなかったですねー。

こちらも$15オフクーポンどうぞ

http://referrals.thirdlove.com/8hymf1m

ThirdLoveのミッションとコミットが支持されている

ThirdLoveは全ての女性に優れた着心地と自信を与えるブラの提供を目指しているエンパワー系のブランドとして確立してきています。

2018年末、大手下着ブランドのビクトリアーズシークレットのCMOが、自身のショーにプラスサイズやトランスジェンダーのモデルを起用することはしないしすべきではないという発言をしたことで炎上しました。ビクトリアーズシークレットのショーは「ファンタジー」なのだからと。

これに対してThirdLoveは「公開レター」と称した広告をうち、ビクトリアーズシークレットに対しての姿勢を示しました。ThirdLoveの商品は78ものサイズに対応しており、その対象は起用しているモデルの多様性からもわかります。

女性は「ファンタジー」ではなく「リアルの世界」に住んでおり、リアルな世界には人種、体型、胸の形が様々な女性、働く女性、育児をする女性など多様性にあふれています。これら全ての女性にあったブラの提供を目指しているのがThirdLoveというわけです。

また、慈善団体とパートナーシップをくみ、売り上げに応じてブラを貧困地域にいる女性に寄付したり、2018年のカリフォルニア州で起こった山火事の際も真っ先に被災者へ下着の寄付を行ったりして来ました。

本当の意味で「良いブラ」とは何なのか。そんな想いを体現しているブランドだと思います。

使ってみまっせ。

後日記録:ThirdLoveのオススメに従って注文したものが小さかったので(アンダーがw)返品交換処理中です。。


3. VENATEの脇デオドラント1本

Nativeはデオドラントや歯磨き粉、石鹸などのパーソナルケア商品のD2Cブランド。男性、女性、ティーン向けに展開しています(こちらのブランド、今回のRTR福袋で知りました)。

アルミニウムや防腐剤化合物などを使わない、肌に優しい商品で、香りの種類も豊富です。

今回はワインのroséの香りがするデオドラントをいただきました。rosé飲んだことないですがいい香りで飲みたくなります(注:脇に塗るものです)。ロールオンタイプのデオドラントですが、アメリカは制汗スプレーよりもロールオンタイプのものが比較的多いと思います。

また、デオドラントに関してはカスタムできます。どんな匂いが好きか、どんな気持ちで朝を迎えたいか、などの質問に回答すると、匂いの種類から強さまでパーソナライズしてくれます。

名前までプリントしてくれるそうなのですが、どうも和風の名前入れるとキマらんなぁ(↓完成予想図)。

4. rocksboxの2ヶ月無料試しプロモコード

rocksboxはRent the runwayのアクセサリー版です。アクセサリーのスタイルに関する好みを登録すると、その情報に基づいて選ばれたアクセサリーが送られてきます(機械的にだけでなく、ちゃんとスタイリストによって選ばれていることを強調)。

1ヶ月$21で3つのアクセサリーが届き、気に入ったものは割引価格で購入することも可能だそう。

Rent the runwayはアクセサリーもラインナップにあるのでサービス範囲が被ってますが、今回はRTR用のプロモコードを配布してます(ちなみにrocksboxのHQはRTRの新店舗からすぐのところにあるご近所さん。仲良くってことで?)。取り扱っている数はさすがにrocksboxの方がだいぶ多い印象です。

試してみます(リファラルクーポンあったら追記します)!

5. care ofのサプリ

パーソナライズされたサプリメントサービスのD2Cブランドです。こちらも体に関する悩みを、Q&A形式で答えていき、自分にあったサプリのおすすめを受けることができます。

購入後は専用アプリから結果の報告やそれに応じてサプリの調整などもできるようです。粉末状のプロテインやミネラルにも商品展開しています。

それぞれのサプリの栄養を説明するコンテンツも充実しており、正直な効能の開示を徹底しています。ぜひウェブサイトみてみてください。

栄養成分を説明する遊び心のあるアイコンやおしゃれなパッケージデザインも、今までのヘルスケアのイメージと違う体験を作っていると思います。

今回のSwagには1回分と思われるサプリが入っていましたが、用法用量が書いてない。。裏にはヘルプデスクへの連絡先が書いてありますので聞いてみようと思います。

1回分で効果わかるものかね。


6. amikaのドライコンディショナー

amikaはヘアケアブランドです。こちらのブランドも知りませんでした。シャンプー、コンディショナー、ヘアマスクをはじめ、ドライヤーやカーラーなどのスタイリングツールもあります。Sephoraでも販売をしているよう。

硫酸性物質や人工的な着色料を使わず、動物実験を行わないビーガン商品としても質の高さをうたっています。

通常のシャンプー、コンディショナーは約300mlで$22くらいです。

いただいたのはドライコンディショナー。

美容に疎い私めは使い方がわからなかったのですが、髪洗って乾いた状態でつけるものみたいですね。普段の状態、そのままでできるトリートメント、みたいな感じですかね。

髪の毛に諦めすらあるわたくしはもうどのシャンプー、リンス使ってももうそんな変わらんと思っているのですが、今使っているのが終わったらamikaのシャン・リン買ってみようかな。

7. benefitのミニマスカラ

benefitはサンフランシスコ生まれのコスメ・スキンケアブランドです。1976年創業で、ルイヴィトンやクリスチャンディオールなどのブランドを抱えるLVMHの傘下にあります。

百貨店などにも入っている大型ブランドですが、今回はRTRでミニマスカラ配布と自身が行うBold is Beautifulプロジェクトのお知らせがお土産袋に入ってました。

Blod is Beautifulプロジェクトは、2019年5月の間、benefitのサロンでヘアワックスや眉毛カットなどのサービスによる売上を全て地元の女性向けコミュニティに寄付するというもの。ウェブサイトに現在の寄付金が載ってますが、5/19現在で約166億円集まっているようです!!

8.  オーストラリアにインスパイアされたコーヒーショップ Bluestone Laneのコーヒーやペイストリー

Bluestore Laneはニューヨーク初のコーヒーブランドです。東海岸を中心に、ロサンゼルス、サンフランシスコなどアメリカ全国に店舗・取り扱い店を広げています。

コーヒーの質にもこだわっており、「カフェインのために飲む」というコーヒーの印象を変えることをミッションにしているそうです。

彼らは自分たちのことをライフスタイルブランドとも言っており、お店ではアボカドトーストやシリアルヨーグルトなども扱っています。提供するコーヒーや食べ物だけでなく店内の雰囲気やインスタグラムもミレニアルを意識した、おしゃれで健康的なイメージになっています。

RTRのオープニングパーティーでもコーヒーだけでなく、デニッシュやシリアルヨーグルトを無料提供していました。お土産袋には割引券も。

スタートアップ的な拡大、つながりを見せている

2018年にはベンチャーキャピタルから$19.5M(約195億円)の投資を受け、次の3年にアメリカ国内の店舗を100店舗増やすを報道されました

また、2019年のInternational Women's DayではウィットネスウェアのD2CブランドであるOutdoor Voicesとタイアップし、ランニングイベントを開催。

さらにさらに、今年オープンしたばかりのWeWorkのオンデマンド版、Made By WeのカフェコーナーでもBluestore Laneのコーヒーが入っています。

コーヒーブランドはもう飽和状態で新しいビッグブランドは出てこないかと思いきや、これだけ成長しているブランドが出てきました。

サードウェーブコーヒーの波が落ち着き、より健康を意識したライフスタイルを提供するコーヒーブランドが来ているのでしょうか。コーヒー好きの方、情報求みます(代わりに私はアボカドトースト食べます)。

まとめ:ユニコーンとその仲間たちのコラボ

どうですか、この豪華ラインナップ!まさかプレオープニングパーティでこんなに色々とお土産品がもらえるとは思いませんでした。足は運んでみるもんですね。

私は2016年にRent the Runwayのオンデマンドレンタルを初めて使いました。ラインナップが好きだったのと、買いたくないけどちょっと良いドレス着たい、という気持ちで試しました。

サイズも念のため2サイズ試せるようになっていたり、返却も簡単で、とても楽しい体験だったのを覚えています。ただその時は周りで使っている人も知らなかったです(そもそも私の知り合いも少なかったのですがw)。

そして去年ぐらいからここサンフランシスコにも店舗ができたので見にいって、RTRのウェブサイトをまたチェックするようになって、借りたくなって、サブスクリプションして、、、気づいたらユニコーンにまで成長し、サンフランシスコ旗艦店ができ、この豪華プレゼント!!!

私自身もいちユーザーとしてRent the runwayの急成長の波を感じたんですよ!で、興奮気味なんです笑。

RTRの成長っぷりに加え、スタートアップはここまでコミュニティや他スタートアップとのつながりがあるものかと驚かされました。

創業者たちはコラボレーションやオープンソースなどの重要性を身をもって理解しているからこそ、このようなつながりを生み出しているのではないでしょうか。

またスタートアップはミッションドリブンな企業がほとんどです。なので異業種でもミッションの為に、より良い付加価値を生み出す為にコラボレーションしているのは納得です。似たようなミッションに取り組む同志として積極的に協力しているようにさえ思えます。

長文になりましたが読んでいただきありがとうございます。お疲れ様です。

感想などお待ちしております〜♬


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🇺🇸マーケティングノート by yasuko
サンフランシスコリサーチ軍資金に致します、はい。