
その建築に漂う静謐さを感じて
ようやく有田町立歴史民俗資料館に到着した。設計は
内田祥哉氏。その建築には静謐さが漂う。建物の形状は
簡潔でいて、細部にはこだわりがある。木々に囲まれた
道の先には、風景になじむ銅板の屋根が見えてくる。
穏やかな光につつまれた建物、そして光沢のある白い
磁器質のタイルには、建物を囲む木立が影を落とす。
























1978年に開館した建物は、40年以上の時を経ている。
建物への入口は道路側ではなく、山側にひっそりと
設けられ、アプローチを進むと、だんだんと建物の姿が
見えてくる。建物だけでなく、周囲の環境も取り込み
デザインされている。建物を見る楽しみはつきない。