白とオレンジと淡い緑の教会へ
西田平を出発して平戸島をひた走る
西田平から始まった平戸を巡る旅。まず田平天主堂を
訪れた後、平戸島を海岸に沿って南へと向かう。海と
砂浜が広がる風景を過ぎ、山道を進む。起伏に富んだ
島の地形を感じつつ、旅の序盤をのんびりと楽しもう。
1898年(明治31)に建立された宝亀教会。主構造は
木造で正面だけ煉瓦造。屋根は単層切妻の瓦葺、両側
にテラスを持つものは県内でも他に例がないという。
有田で出会った旧田代家西洋館を思い出す
やわらかな色合いと光に満ちた心地よい内部空間
丘の上に建つ宝亀教会。そのオレンジと白と緑の配色
がとてもかわいらしい。正面の壁面は、煉瓦色の塗装
に白い漆喰のアーチの形がちりばめられた楽しげな
デザイン。所々の細やかなディテールにも目が止まる。
教会内部には柔らかな色合いの空間が広がっていた。
リブ•ヴォールトの天井の優しげな色に光は反射し、
堂内は光で包まれる。ステンドグラスは色とりどりに
空間を演出する。あたたかな空間に包まれるひととき。
また宝亀教会は平戸における最古の教会建築である
という。とても大切に使い続けられ、愛されている
ことが伝わってくる。とてもよい建物に出会えた。
さあ、次なる目的地へ向け、自転車の旅を続けよう。