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波佐見には現代的な建物もある

引き続き波佐見を自転車でめぐろう。西の原を後にし、
県道1号線をしばらく走ると、現代的な建物が現れる。
上部にせりあがっていく茅葺きの下は一面のガラス。
尖った岩による外構計画。とても斬新で美しい建物だ。

建物の形が美しい。初めて目にするせり上がる茅葺き
サインも外構もガラス窓もすべてよい
浮遊する茅葺き。正面からのアングルも迫力がある
デザインの力をつよく感じる建物だ
現代的な茅葺き屋根。シャープさと柔らかさを兼ね備えている
入り口もシンプルだ。控えられた素材感
天井から吊られたドライフラワーは撮影スポットに
まだ旅の半ば。ドライフラワーは見るだけにしておこう

この建物は茅葺き屋根の花屋 花西海である。1972年に
創業の西海園芸で2022年に50周年記念プロジェクト
として、3人の職人の手により店舗の改装が行われた。
造園設計施工:山口陽介(西海園芸 取締役)
土壁施工:都倉達弥(左官都倉代表)
茅葺設計施工 :相良育弥(株式会社くさかんむり代表)

2016年に神戸にある竹中道具館で日本在住の米国人
フォトジャーナリスト、エバレット・ブラウン氏に
よる「日本の面影」と題した写真展で出会った3人。
その3人により伝統の工法が進化した形で示される。
偶然目にした茅葺きの建物。旅でのうれしい出会いだ。

茅葺屋根を施工した相良氏は、伝統的な茅葺きの修復
から、現代的な茅葺きの挑戦を行っている。坂氏設計の
レストラン陽・燦々の茅葺きも相良氏によるものだ。



県道1号線をしばらく走ると、今度は白い屋根の建物
が見えてくる。陶磁器の産地の波佐見町にある陶磁器
メーカーの西海陶器。ここはギャラリー兼ショップで
OYANEと並ぶように建てられたCOYANEからなる。


建物の屋根の形を模したサイン計画がおもしろい
駐車場は満車。停めるところに困らないのは自転車旅のよい所
大屋根空間を抜けてその先のギャラリー兼ショップへ
入り口は半地下とスロープで上がる1階と立体的な構成


陶片が埋め込まれたモルタルの床。陶器の町ならではの仕上げ
トイレのピクトはもちろん陶器だ
OYANEの隣には新しく建てられたCOYANE
外装は波佐見焼の白いタイル。波佐見の町の建物にふさわしい
OYANEの隣に建つCOYANE。サインそのままの配置だ

時間がゆるせばCOYANEでフォーを満喫したかった。
最近は、どんなうつわで食べられるのかも気になる。


波佐見焼は分業で作られている。波佐見という町全体
が一つのうつわのようだ。うつわに包まれる楽しい旅。


そろそろ波佐見を後にしようと思いつつも、気になる建物
迂回して近くを通ってみる。予定がずれていくのは仕方ない
波打つ屋根。波佐見だけにその名もウェイブホール


最後にこの動画の紹介を。2019年ニッポンたからもの
プロジェクト波佐見公演の様子。伝統芸能と波佐見焼、
そこに伝統と進化がある。波佐見は日本のたからもの。

向こうにみえるのはマルヒロ。マルヒロは有田側にある

有田から波佐見へ。そして、また有田へ。自転車で佐賀
と長崎をいったりきたりの楽しい旅。波佐見を十分に
満喫できた。旅も終盤、残す時間は有田を楽しもう。

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