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はなのいろはで始まる和歌で知られる歌人といえば

勧修寺に広がる風景を楽しんだ後は

また自転車にまたがって、山科の寺院をたどる。次は、
はなのいろはから始まる和歌で知られる歌人ゆかりの
寺院へと。時は移り、時代は変わり、形あるものは、姿を
変え、美しきものもいたづらに。限られた時の中で目
の前のものにしっかりとふれて感じる旅を楽しもう。


勧修寺を後にして、また川を渡り次の寺院へ
訪れたのは大本山 随心院。まずは境内図を確認して
途中には波の形の鬼瓦
塀の笠木瓦の向こうに広がる空を眺めつつ
漆喰の築地塀に沿って先へと進む
白い雲としっくいが広がる風景の中
寺院の入口へと。左手は長屋門で
右手には大乗院の門構え
内部の様子も伺いつつ
開けた場所に。前面に広がるのは
花の季節には赤く染まる小野梅園
緑と空の風景を楽しみながら梅園沿いを進み
その先の竹林の中には
小野小町が朝夕、この水で化粧をこらしたと伝わる井戸
竹林を見上げる。光は凝縮されて広がって
また梅園沿いに引き返す。正面に見えるのは
薬医門。その奥には建物玄関。でも入口は別にある
梅園に咲き誇る梅の花を思い浮かべつつ
緑にあふれる梅園ものぞいてみたり
心の文字。ここは随心院で、ちらりと見える九条下がり藤の紋
拝観入口を見かえしつつ
小野小町ゆかりの大本山随心院を進む
絵馬も小野小町のデザインで、花みくじもここならでは
通路の先の建物の入口でもある庫裏へ
 その横には小野小町の歌碑        
                                      
はなのいろは   うつりにけりな いたづらに      
        わがみよにふる ながめせしまに
御影石の張り分けて描かれた後ろ姿に目を留めつつ
庫裏の中へと進む。正面に飾られているのは
小野小町像。作画はジミー大西氏で、秋江彩美術織では
一枚の生地の表と裏に別のデザインが織り上げられる
作品の説明書も楽しんで
これは埋木かな。節が再現されているような
建物内部の回廊をめぐりつつ
散りばめられた木彫も楽しんで
隨心院の開基は弘法大師より8代目の弟子である仁海僧正
庭園の苔庭も楽しみながら
こちらは大玄関。先には薬医門で、外から眺めた場所
建物の内部の襖の唐紙や
板戸の意匠も楽しんで
大玄関から表書院へと進み
障子で拡散された光に満たされた表書院の先には
板戸に描かれる獅子と
能の間には極彩色梅匂小町絵図。そこには小野小町の生涯も
能の間の横には庭園。奥に見えるのが本堂
広縁を通して内外がゆるやかにつながる空間も
楽しみつつ本堂の方へと進む
本堂から苔庭を見返して
また本堂の木彫や蔀戸などの意匠を見上げ
本堂に安置される如意輪観世音菩薩や
金剛薩埵の修理の様子も

動画で仏像の様子も楽しんで

寺院の景色を楽しみながら渡り廊下を進み
デザインされた庭園を眺めつつ
建物の周囲を縁側に沿って進む
庭園に小町堂とよばる納骨堂
最後に小野小町に関する展示で
いつかの想いにも振り返ったり

隨心院は小野小町ゆかりのお寺

物語が流れている隨心院を後にして

動画でも寺院の様子を楽しんで


991年に仁海僧正によって創建された随心院。ここも
真言宗十八本山の一つで、代々、摂関家が住職を務めた
門跡寺院。その随心院が建つ小野は、かつて小野郷と
いい、遣隋使の小野妹子を排出した小野一族が栄えた
場所だという。その小野一族の中で、広く知られている
小野小町。随心院は小野小町のゆかりの寺院でもあり、
この地は小野小町が余生を過ごした地とされている。
随心院に広がる風景を楽しんで、また次の寺院へ進む。


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