ゆふいんには文学にちなんだ風景もある
ゆふいんの旅も終盤、二本の葦束を後にし、せっかく
なのでほど近くにある美術館と文学にふれられる場所
を訪れた。時刻も17時に近く、施設も閉まる時間では
あるが、建物が建つ風景だけでも見にいくことにする。
晴れた日は、碧雲荘から豊後富士を望むことができる。
豊後富士とは、今日一日、その姿を眺めつつ旅をした
由布岳のこと。碧雲荘が、かつて建っていた杉並区。
その2階の小さな四角い窓から、富士が見えたという。
碧雲荘に到着したのは17時すぎ。開館は17時までで、
あと少しではあった。でも、ここはゆっくりと時間を
かけて楽しみたい場所。今回は、その風景に出会えた
だけでよしとしよう。不安げな空の下で始まった旅。
途中、閉館や休館日の美術館もあった。カフェは順番
待ちだったり、その都度行き先を変えながら、たどり
着いた碧雲荘。楽しい旅もどこかかみ合わなかった
部分があったのかもしれない。最後まで旅を楽しみ、
締めくくるべく、ゆふいんの町へ自転車をこぎだした。