建築家 磯崎新に思いを馳せて
風景や建物に出会う旅を続けている。旅をして、その旅
を振り返るのも楽しいひとときだ。その中で、今までに
訪れた建物のことが、ふいに思い出されることもある。
筒状の建物として、思い浮かべた奈義町現代美術館。
設計は昨年末に91歳で逝去された建築家の磯崎新氏。
磯崎新氏は大分県出身の建築家。国内で設計された
建物も多く、80歳以降も海外の建築物を多く手がけ
られている。2019年、建築のノーベル賞ともいわれる
プリツカー賞を受賞されたのは88歳の時のことだ。
偉大な建築家は91歳までの建築に携わる濃密な人生
を駆け抜けられた。今も大切に使われている建物や、
それらに関わる人々の様子に感慨深い気持ちとなる。
1971年に建てられた博多駅前の旧福岡相互銀行本店
は2021年に解体され建て替え中である。建物の一部が
再利用されるようだ。2025年竣工が楽しみでもある。
今もなお大切に使い続けられているのが伝わる動画。
私が訪れたのは、だいぶ前になるが、大分への家族旅行
の時のこと。子どもたちも大きくなり、旅の目的地に
アートプラザは認めてもらえなかった。車を停めて、
家族を車で待たせ、私だけで駆け足でまわった思い出
のアートプラザ。福岡からは大分は日帰りの距離だ。
九州にいる間には、アートプラザを満喫しにいこう。
過去の旅を振り返ってみるのは楽しい。写真を見れば
その時の情景がよみがえる。訪れた磯崎新氏の設計に
よる建物。見返すと、さまざまな形や素材が使われいて
一つの型にこだわることなく、建物を設計されている
と感じる。それは建物を成立させる敷地や条件、そして
要望が多様で、それらに応え続けた結果と感じている。
氏の設計の建物は数多くある。次はどこを訪れようか。
また風景や建築をみる旅に出よう。磯崎新氏の建築物
にも会いに行こう。今後、行きたいと思っているのは、
原美術館ARC。北九州市立美術館、水戸芸術館などだ。
全国各地に点在する建物へ、旅の計画を立てて、いつの
日か訪れよう。まずは近場の北九州市立美術館からだ。