梅田からぶらり散歩してたどり着いた所は
久しぶりの大阪に心も浮き立つ。阪神百貨店の様変わりを
楽しんだ後、見慣れた梅田の風景を確かめるように建物
を見上げ歩いてみる。少し懐かしさを感じつつ、よく知る
風景にほっとした気分に。時間もあるので散歩を続ける。
てくてくと歩き堂島川までやってきた。しとしとと降る
雨の向こう、印象的な姿で対岸に浮かび上がる黒い箱体。
大阪中之島美術館はホワイトならぬブラックキューブ。
そのボリューム感は、中之島の風景を一変させている。
大阪中之島美術館は、構想発表から40年。設計者は
2017年の設計コンペで最優秀案に選ばれた遠藤克彦
建築研究所である。2階のエントランス部分はガラス
張りで、黒い箱体を浮遊させるデザインとなっている。
そしてその黒い建物の内部には、コンペの設計要件に
設定されたパッサージュという空間が広がっている。
シンボルマークは、外観と中之島のNを用いてデザイン
されている。建物外観を取り入れたデザインにひかれる。
さて、美術館を後にしよう。その日は企画展も終わった
所で展示フロアに上がることは出来なかった。その分、
人気のない美術館のエントランスフロアを満喫できた。
次回は、エスカレーターを上り、展示空間も味わいたい。
2022年7月23日(土)〜10月2日(日)まで展覧会
岡本太郎が開催されている。大阪で初めての回顧展、
かつ最大規模とのことである。ぜひ訪れてみたい。
雨はいっこうに降りやまない。けれど、雨の美術館も
味わいがある。中之島美術館の質感のある黒い外壁は
雨に濡れしっとりとしている。雨空の中に拡散された
太陽光で壁面は少し色づいている。気づけばいい時間
となってきた。ぼちぼちと待ち合わせ場所へ向かおう。