宇治に建つ馴染みの深い建物とは
宇治に広がる風景を楽しみながら
次に訪れたのは、世界遺産の古都京都の文化財を構成
する建物。宇治の地は宇治川を望む景勝地。平安時代に
建てられた藤原道長の別荘が、子の頼通により1052年
に寺院へと改められて、その翌年には阿弥陀如来像を
安置した阿弥陀堂として、現在の鳳凰堂が建てられた。
あと一週間も早ければ、藤の花の風景にも
東に向いて建つ鳳凰堂は南北に翼廊を持つ。
建物を訪れる時間も、計画的にと思いつつも
時間は正午。真上からの強い光で逆光気味に。
とても馴染みの深い姿形で
建物との距離感や間を感じながら
散りばめられた形を楽しむのも旅の楽しみのひとつ
平等院の刻んできた歴史も振り返りつつ
未来を見据え、平等院や宇治の街についても知る
宮城俊作氏は、アーバンデザインセンター宇治の
副センター長。これからの宇治のデザインとして
空き家を活用した取り組みに、壱岐の旅も思い出す
また宮城俊作氏といえば、新福岡県立美術館の
選定委員会の委員長で、福岡の大濠公園の記事で
新福岡県立美術館の動画でもふれていた
古より受け継がれる建物。それは日本の大切な文化財
とし、宇治の風景として、これから先にも伝えられる。
宇治の街は、その文化的資源を守り変化を続けていく。
そして宇治の街で始まった、空き家を再生するという
新たな取組み。建物を保存することは、建物そのものを
改修することもさながら、周囲の状況をいかに守って
いくかも重要だ。建物と風景、街や自然とのつながり。
様々なものを見て感じて、振り返る旅を続けていこう。