五島の旅を始めよう
博多から九州での旅を続けて、ようやく長崎へと
たどりついた。島原、平戸、西海、長崎、雲仙と
広がる海の風景に、キリシタンの歴史にふれる旅
を続けてきた。そして長崎の最後の旅は五島列島。
ここはキリシタンの歴史を語る教会が建つ島だ。
大曽集落の中にそびえる大曽教会
教会をめぐる旅は、鉄川与助によって手掛けられた
田平天主堂、今村天主堂、そして大曽教会へ
教会建築の父、鉄川与助の手掛けた教会も巡る旅
大曽教会に到着したのは、まだ早朝で、教会もまだ
閉まっている時間。鉄川与助によって手掛けられた
教会建築を外観だけでも楽しもうと思いやってきた。
1913年に完成した双塔形式の今村天主堂から3年後、
1916年に完成した大曽教会は、中央に方形の一つの
鐘塔を置き頂部にハ角ドームを据える形式へ向かう
挑戦の第一歩であったという。そして1918年、同じ
形式の田平天主堂が平戸に建てられた。鉄川与助の
手掛けた教会をめぐるのも旅の楽しみのひとつだ。