![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/72233656/rectangle_large_type_2_4891e5b3b71b6f7dfbb49c02d078a4e2.jpeg?width=1200)
内から外へつながるスロープをたどって
昨年の夏の日のことを思い出しながら書いている。
大きな自転車が届く前に志賀島へ行った時のこと。
小さなウルトラライト7が楽しいのは、30km程度
までなので、自宅から往復60km程の志賀島一周は、
中くらいの自転車のダッシュアルテナの出番である。
天気予報も見ずに出発したはいいものの、少し雲行き
が怪しいと思っていると、空からしっかりと大粒の雨。
とにかく雨宿りできる場所を探すことに。ちょうど
アイランドシティを通りがかったところだったので、
前から興味のあったぐりんぐりんに立ち寄ってみる。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/72235896/picture_pc_d8029680f3d133557d56c87b601761de.jpeg?width=1200)
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/72235788/picture_pc_2e96c03a819b8623f3044c4c553d4662.jpeg?width=1200)
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/72235861/picture_pc_f2c3e405f8953a1e13014558bf5ef0ee.jpeg?width=1200)
ぐりんぐりん 伊東豊雄 2005
体験学習施設ぐりんぐりんは、建築家の伊東豊雄氏に
よって設計された。花とみどりをテーマとする3つの
内部空間で構成される。それらは通路やスロープなど
を通じて外部を取り込みながらゆるやかにつながる。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/72236054/picture_pc_6eb39e246a82281b05a0ba0cb8a6c9c5.jpeg?width=1200)
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/72236079/picture_pc_a111e2670536d83b28ec35955c28e757.jpeg?width=1200)
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/72236119/picture_pc_3b4e784a0e84a277f190ef1e0bc738db.jpeg?width=1200)
少しの雨宿りのつもりが、いつしかスロープをたどり、
雨に濡れつつも遊歩道をぐるぐると歩き回っていた。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/72236198/picture_pc_e6f8838a02ff414f8c0ad9865159db9e.jpeg?width=1200)
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/72236499/picture_pc_5747750ef1f6ff422f5cda6d90835796.jpeg?width=1200)
建物は、覆いかぶさるように成長した緑に包まれて
自然の丘の様相を呈している。洞窟のような空間から、
スロープにより自然と一体となった外部に導かれる。
建物は1つの曲面が2回捩れることにより3つ空間が
作り出されているとのこと。複雑なことになっている。
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/72236509/picture_pc_a72261a386dae92023bc5e5f8a2d247a.jpeg?width=1200)
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/72247991/picture_pc_84002d60aa7435239ce44c7ccd2cddf8.jpeg?width=1200)
何よりすごいのが天井のガラス面である。複雑な
形に沿って組み合わせられ、部分的に換気窓として、
開け閉めができる。広いガラス面により、光は内部に
取り込まれ亜熱帯植物に適した環境をつくっている。
職員の方々は皆、親切であった。自転車が濡れない所を
探していたら、中に停めていいですよとお声がけ頂く。
亜熱帯植物や、内部で放し飼いの蝶々についても説明
頂いた。雨模様でも、皆さんの熱心に仕事をされている
姿をみると、こちらも植物や施設を大切にしたいとの
思いになる。他にはない唯一の空間がある施設である。
維持は大変だけど、愛される建物であり続けて欲しい。