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日本の近代化を支えた炭鉱へ

残されたのは記憶をノックするにおい、との印象的な
ナレーションとともに流れる映像。これは記憶の結晶
という題名の大分むぎ焼酎二階堂のCM。以前から
美しい映像や、映し出される風景が気になっていた。
今回訪れた三池炭鉱宮原坑は、そのCMの舞台である。

訪れてみたくなる大分むぎ焼酎二階堂のCMの風景。



向こうに見える鋼製の櫓。次は三池炭鉱宮原坑へ
自転車で走ること数分。宮原坑に到着
当時の建物のレンガの壁が残されている
イギリス積みのレンガの壁。土木構造物で見られる積み方
レンガの壁に刻まれた歴史を感じながら
開口の奥にある空間に当時の情景を思い浮かべる
高さ21mの宮原坑の鋼製櫓は現存する中で日本最古のもの
レンガの壁は、手前に建っていた排水ポンプ室の壁の一部
迫力のある鋼製の櫓に、炭鉱の歴史を感じながら
残された風景を覗いてみる
錆びゆく鉄に、くすんだレンガの壁に
窓に嵌めこまれた鉄格子に、当時の情景を偲ぶ
櫓の上部には滑車があり、ワイヤーで巻き上げ機とつながる
隣にある巻き上げ機室は残念ながら改修中であった
それでも炭鉱跡の風景に触れることができた
1トンの石炭を採掘するのに10トンの水の排出が必要であり
宮原坑には当時世界最大級の排水ポンプが設置された
施設の横には鉄道敷跡。当時は港までつながっていたという
ここ大牟田には世界文化遺産がある

明治後期から昭和の初めまで採炭されていた宮原坑。

2022年10月に公開された向田理髪店は

大牟田市が舞台の映画で宮原坑もロケ地となっている

2015年、世界遺産に登録の明治日本の産業革命遺産。
九州、山口を中心に全国8県11市に分布する23の資産
で構成される。これらは製鉄・製鋼、造船、石炭産業に
おいて急速な産業化を成したことを証言する遺産群
として、構成資産全体で一つの世界遺産の価値がある
という、壮大な規模の世界遺産でもある。その中で、
宮原坑は石炭産業の遺産として万田坑、専用鉄道敷跡、
三池港と合わせて、23ある遺産の内の一つの構成資産
である。次は万田坑へ。九州にある世界遺産を巡ろう。


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