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椅子は空間と建築とともにある

旅すれば、空間と建築と椅子とも出会い

座ってみれば、新たな風景が見えてくる


椅子には気軽に座ることのできるものと、オブジェの
ように輝きを放つものもある。椅子は空間の中で建築
との関係を持ち、空間を構成する一部にも。また建築家
がデザインした椅子は、空間の主役になることもある。

富山への旅での富山県美術館にて、磯崎新によりデザインされ
自ら設計した建築にも設置される椅子は
側面からの優美なシルエットを持つモンローチェア

椅子の製作を手掛ける天童木工は山形県の天童市に


またそこで展示された倉俣史朗のエキスパンドメタルの椅子
その素材の椅子は、奈良への旅で磯崎新の手掛けた建築に
並べられて空間を構成する要素となって
会話をするように並ぶ姿が楽しくて。その上に磯崎新の素描も
その椅子は建物の緩やかな曲線とつながって

磯崎新と倉俣史朗によるデザインの交差を楽しんで



また優美な曲線を持つ椅子は

黒川紀章が手掛けた和歌山県立近代美術館にも

またその曲面を持つ椅子は、シンプルな日本の伝統美を表現し
伝統的な漆塗りの表現と、江戸のマス型が引用された

黒川紀章によりデザインされた江戸シリーズ

資料室の椅子は並べられて花のようにも
入江泰吉記念奈良市写真美術館には、建築家の思いが

込められた椅子が空間の中に散りばめられて



こちらは福井市美術館。黒川紀章の手掛ける建物には
同じデザインのソファが並んで。大阪国際会議場や
和歌山県立近代美術館にも。また今の様子も見に行きたい

黒川紀章の手掛ける建物には壱岐の島でも出会った



他にも空間と建築とともにある椅子といえば
スキュルチュール江坂とジョージナカシマの
ラウンジアームチェア。落ち着いた空間が演出されていて

そこはゆっくりと彫刻を楽しめる心地のよい場所



旅の中で出会う空間や建築は椅子とともにあり

湯布院での旅の始まりでは坂茂氏が手掛ける椅子に

また大分を横断した旅ではクアパーク長湯にて

坂茂氏の生み出す空間と建築と椅子を楽しんだ

また大分県にある坂茂氏の建築といえば

大分県美術館のデザインを思い出す



東京の根津美術館のベンチは建物のデザインにも寄り添って
木を使ったデザインは隈研吾氏によっても

建築に合わせて椅子もデザインされている

大きな怪我をしたゆふいんの旅も今は懐かしい思い出




建築家は木を様々な形状にデザインして。伊東豊雄氏の
こちらの楽しげなデザインのベンチは

みんなの森 ぎふメディアコスモスの屋外テラスに



また空間と建築の質を高めるデザインの椅子もある
絨毯の色と合わせられ、丸みの帯びたデザインのソファは
個性的で上品な形に。村野藤吾は椅子も空間の一部として

ザ・プリンス箱根芦ノ湖はアートな名建築ホテルにも



椅子のデザインは建築家に限らず芸術家も
座ることを拒否する椅子に始まり、様々な斬新なデザインは
岡本太郎により手掛けられて。こちらは駄々っ子という名で

岡本太郎の展覧会でも椅子のデザインにも出会った



最後に、空間の中で大きな存在を持つ丸い椅子は
小笠原資料館やJunko Fukutake Hallにて
21世紀美術館の屋外にも。それは色や素材や質感を変えつつ
建物を演出する。それらは魅力的なSANAAの建物に


旅をして空間と建築の中にある椅子と出会う。それは
くつろぐ時間を演出したり、人のたまりを場作ったり、
視点を変える装置にもなり、また空間をデザインする
一部にもなる。建築家や芸術家が自ら生み出す空間に
あわせてデザインした椅子は、その建築や作品ととも
にある。その空間とのつながりとデザインを楽しんで。


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