教会をめぐる平戸の旅
平戸には、田平天主堂も含め15カ所以上の教会がある。
初めて西洋貿易が始まった場所でもある平戸に広がる
祈りの風景。今回は、その中でも代表的な教会をめぐる
旅だ。島原の旅で知ったキリシタンの歴史。長崎にある
異国から伝わった祈りの風景を感じる旅を続けよう。
こちらは質素な佇まいに驚くべき内部空間をもつ教会
内部の様子はこちらから
遠くの高台に建つ白い大きな教会。遠くからでもそれ
だとわかる大きさだ。階段の上に建つ教会は間近で
見るとさらに迫力がある。大規模な天主堂は東洋でも
指折りのロマネスク洋式の教会堂で戦後、浦上天主堂
が再建されるまでは国内最大の教会であったという。
紐差カトリック教会は1929年、鉄川与助の設計により
建てられた。1923年の関東大震災以降に作られように
なった鉄筋コンクリート造の初期の作例のひとつだ。
帯状の装飾やアーチ状の窓がリズミカルに配置された
デザイン。日の光に照らされて白い外壁が美しく輝く。
およそ90年以上前に建てられたとは思えない建物だ。
広々とした内部空間には、色鮮やかなステンドグラス
から光が差し込む。花柄模様の装飾が施された天井。
キリシタンと仏教徒が混在する紐差で、仏教的な要素
も取り入れられたという独特の空間が広がっていた。
日帰りには無理があるかと思いつつも、思い切って
ここまでやってきた甲斐があった。さあこの辺りで
折り返そう。次は平戸島の北側を通って平戸の町へ。
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