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佐世保にある白井晟一の建築

今回は佐世保にやってきた。いつものように街の風景
を楽しみ、気になる建物があれば立ち止まり、写真に
収める。旅の序盤に時間を使いすぎて、後半で駆け足
になるのは気にせずに、今そこにあるものを楽しもう。


教会を後にして、北へと進むと大通り沿いには
多目的ホールのアルカスSASEBO。船がモチーフのようだ
さらに進むと特徴的な外観の建物
自転車を降りて歩道橋から。アングルを求めて歩くのも楽しい
近寄ってみると突起には異なる細工。驚きのディテールだ
その突起が織りなす不思議な外観の建物は
佐世保市博物館島瀬美術センター。建物の前には憩いの広場も
いろんな角度で建物の外観を楽しもう
そしてすぐ近くの商店街にその建築は佇んでいる
白井晟一により設計された親和銀行本店
壁には階段のような造形。影が作り出す形もおもしろい
当初は階段であったというが、石が足されアートのように
石に彫り込まれた時計がひっそりと時を刻み続けている
黒の円筒は御影石の質感。大きすぎて素材の判断がつかない
石が使われた天井には、照明が彫り込まれた驚きのディテール
大きな花崗岩の外壁は空間に落ち着きを与えている
石と石との縦目地がずらされることで、外壁に生じる動き
金属パネルの縦と横の目地のデザインの違いもおもしろい
この外壁は当初は大理石。同じ割付でパネルに改装されている
曲面に加工された花崗岩にあわせて設置された
花壇に花の季節の訪れを感じる
様々なデザインが盛り込まれた楽しい建築だ

商店街の中に突如あらわれる異質な建物。さまざま
に組み合わされた大きな素材が存在感を高めている。
建物は1期、2期と増築を重ねて、今の形となっている。

時期によって異なる曲線や縦や横の直線のデザイン。
それらの構成は空間に動きを与えつつも、大きな石の
質感が、その場所に落ち着いた雰囲気を与えている。
白井晟一による静けさと動きのある建築。そこには
素材や細部にこだわって追い求められた空間がある。

長崎市にある親和銀行 大波止支店も白井晟一による設計

白井晟一といえば、静岡にある芹沢銈介美術館や

渋谷区にある松濤美術館にも訪れたい


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