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山科から伏見をさらに南へと

醍醐寺の広い境内を満喫した後は

JR山科駅を出発し、山科の街を南へ下り伏見区へと
入りさらに南へと下る。その日は寺院をたどる旅に。
次の目的地にしたのは、伏見区日野に位置する寺院。
そこは浄土真宗の開祖である親鸞の生誕地でもある。

次に訪れたのはひのやくしとも呼ばれる法界寺
1051年に日野家の山荘が寺に改められたことに始まるという
山門の柱の木目におどろきつつ
門をくぐり境内へ。四半の角度で並べられた敷石の先には
左手には阿弥陀堂、右手には薬師堂
まずは薬師堂へ。こちらは法界寺の本堂で薬師如来が安置され
その胎内には伝教大師作と伝えられる胎内仏が蔵められ、
法界寺は安産、授乳のご利益がある寺院ともなっている
その隣の阿弥陀堂は五間四方の檜皮葺の屋根。中層には
周囲1間に庇がまわる水平ラインが強調された意匠に
阿弥陀堂とは、阿弥陀如来を安置するための建物で

平等院鳳凰堂も阿弥陀堂の内のひとつ

阿弥陀堂への敷石は角度をつけて並べられて
庇によって広がりをもつ建物の正面へ
並べられた石灯籠の意匠にも目を留めて
閉じられた蔀戸の内側には阿弥陀如来座像
阿弥陀堂の入口は別の面にあって
建物の周囲の回廊もぐるりとめぐり
こちらから阿弥陀堂の内部へ

阿弥陀如来坐像は法界寺のサイトより

入口の方を見返すと、あらためて大きな刈り込みに目が留まる
阿弥陀堂を後にして、参道を引き返し
参道の脇の緑をくぐると、小さな祠。その前には
蓮池が広がる風景も
光を浴びる蓮の葉。花の季節にはまだ少し早いようで
山科を下り伏見に建つ法界寺へ

法界寺は別名を乳薬師とも

阿弥陀堂の内部には日本最古の壁画も


法界寺は藤原氏の北家にあたる日野家の菩提寺で、
本尊は薬師如来で「日野のお薬師さん」とも呼ばれ
ているという。また庇のついた意匠の阿弥陀堂や、
堂内の中央に安置されている阿弥陀如来は、ともに
国宝に指定されている。京都にあるまだ見ぬ寺院
や仏像の風景に、これからも足を伸ばしていこう。



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